若者ほど「保険料」高いのはなぜ? 事故多い「高齢者」の保険料は安い? 年齢あがれば「安くなる?」は本当なのか
一般的な自動車保険料は、運転免許を取得したばかりの若者は高く設定されています。一方で事故報道が多い高齢者の保険料はどのようになっているのでしょうか。
保険料が高いのは若者だけじゃない? 実は高齢者の保険料も高め?
運転免許を取得したばかりの若者は自動車保険料が高く設定されているのが一般的です。
そして年齢が上がるに連れて安くなっていく印象があります。しかし昨今では、高齢者による事故の増加が報道されますが、保険料はどのように設定されているのでしょうか。
自動車保険、いわゆる「任意保険」には等級制度があり、登録者の事故歴や年齢などによって保険料が変動する仕組みとなっています。
なかでも、とくに免許を取得したての若者は運転に慣れておらず、事故が発生する可能性も未知数であることから、保険料が高く設定されているのが一般的です。
一方、最近では高齢者の事故も目立ちます。例えば、最近では2022年2月14日に、福岡県久留米市のラーメン店で、70代の女性が運転するクルマが店に突っ込むという事故が発生しました。
この事故では、0歳や1歳の子どもを含む計6名がけがを負っており、運転していた女性は「アクセルを踏みすぎた」と話しているといいます。
このように、高齢者のアクセルやブレーキのペダル操作ミスが原因となる事故は多く、いずれもけが人を出す痛ましいものとなっています。
もちろん、すべての高齢者の運転に危険性があるとは限りませんが、高齢者は運動能力や認知能力が低下していることも多く、事故を起こす可能性は決して低いとはいえません。
そうしたなかで、高齢者は免許を取り立ての若者のように保険料が高く設定されているのでしょうか。
高齢ドライバーの保険料について、三井住友海上火災保険の担当者は、「運転者の年齢によって事故が発生する可能性が異なることから、多くの保険会社では年齢別に保険料を定めております」としつつ、以下のように説明を続けます。
「一般的に、年齢が高くなるに連れて、事故が発生する可能性が高くなることから、高齢者ドライバーは、40代や50代のドライバーと比較して保険料が高くなる傾向があります。
現時点で大きな保険料体系の改正は予定しておりませんが、弊社でも、引き続き事故実態に合わせた適切な保険料を設定していく予定です」
このように、単に年齢に合わせて保険料が割り引かれていくのではなく、事故の発生状況などによって各社の保険料は変動しています。
さらに、前出の担当者によると、所有するクルマによっても保険料が大きく異なるそうです。
かつては、大半の乗用車などに比べ、若者に人気のスポーツカーやクーペといったモデルは保険料が高いのが一般的でした。
実際にクルマの保険料に対して、そういったイメージを持っている人も多いでしょう。
しかし、最近では高齢者の事故の増加をうけて、スポーツカー以外の乗用車のなかにも、比較的保険料が高いモデルがあるようです。
そうしたクルマの保険料について、前出の担当者は以下のように説明します。
「弊社の自動車保険制度には、毎年保険料が見直される『型式別料率クラス制度』という仕組みがあり、型式ごとにリスクに見合った保険料が適用されます。
同じ『スポーツカー』、同じ『一般的な乗用車』のカテゴリのなかでも型式によって保険料は異なるため、型式によってはスポーツカーより、それ以外の乗用車のほうが保険料が高いケースはあると認識しています」
このように、保険会社によっては、モデルや年式ごとの保険料制度を導入しており、スポーツカー以外の乗用車も、モデルによってはスポーツカーなどに比べて保険料が高くなることもあるようです。
一方で、担当者によると、スポーツカー以外の乗用車全体がスポーツカーに比べて保険料が高くなっているということはなく、あくまでも事故率の高さによって保険料が設定されているようです。
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このように、任意保険は事故率の高さによって、年齢・車種に応じて保険料は異なる価格で設定されています。
なお各保険会社では、保険料の適正化をおこなうことはもちろん、事故時の状況を把握するために、ドライブレコーダーとセットになったプランを用意していることもあるようです。
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