もう復活はありえない!? シャープな走りが真骨頂のFFスポーツカー3選

1980年代から2000年代頃まで、走り好きの若者たちを夢中にさせたスポーツカーが数多く存在。なかでも比較的安価なFFモデルが一番人気でした。そこで、クーペボディをまとった往年のピュアなFFスポーツカーを、3車種ピックアップして紹介します。

今ではレアな存在のFFスポーツカーを振り返る

 近年、ニーズの変化から激減してしまったクルマのひとつが、比較的安価なスポーツカーです。高額なモデルは生き残っていますが、安価なモデルはほとんど淘汰されてしまいました。

今では激減してしまった生粋のFFスポーツカーたち
今では激減してしまった生粋のFFスポーツカーたち

 スポーツカーといってもさまざまなボディ形状や駆動方式に分けられ、とくに走り好きの若者を中心に人気を集めていたのが、クーペボディのFFモデルです。

 1980年代の中頃から2000年代までは各メーカーから販売され、コンパクトカーやセダンなどと共通のプラットフォームだったことから価格も抑えられていました。

 そこで、クーペボディをまとった往年のピュアなFFスポーツカーを、3車種ピックアップして紹介します。

●トヨタ「セリカ」

自然吸気エンジンに回帰してFFスポーツカーへと変貌を遂げた7代目「セリカ」

 トヨタは1970年に、初代「セリカ」を発売。内外装やエンジン、トランスミッション、装備が選べるセミオーダープラン「フルチョイスシステム」を展開するなど画期的な販売方法が取られ、若者でも手が届くスペシャリティカーとして開発されました。

 その後も高性能なエンジンを設定するモデルとして代を重ね、1985年に発売された4代目では全車FFが基本となる大きな転換期を迎え、986年にはハイパワーなターボエンジンにフルタイム4WDを組み合わせた「GT-FOUR」が登場してラリーで活躍するなど、セリカは4WDスポーツカーのイメージが定着しました。

 ところが、1999年にデビューした7代目では再び大きくコンセプトが変わり、全グレードがFFの2WDとされエンジンもすべて自然吸気にスイッチ。

 ボディは3ドハッチバッククーペのみで、縦長のヘッドライトと空気を切り裂くようなウエッジシェイプのスタイリングを採用するなど、ピュアなFFスポーツカーに変貌を遂げました。

 エンジンは全グレードとも1.8リッター直列4気筒で、トップグレードの「SS-II」には高回転型で最高出力190馬力とパワフルな「2ZZ-GE型」エンジンを搭載。トランスミッションは6速MT(SS-II)、5速MT、4速ATが設定されました。

 また、足まわりはフロントにストラット、リアにダブルウイッシュボーンの4輪独立懸架となっており、SS-IIには6代目「カローラレビン/スプリンタートレノ」用に新開発された「スーパーストラットサスペンション」搭載車を設定するなど、1トン少々の軽量な車体と相まってハンドリング性能は高く評価されました。

 しかし、クーペ人気の低迷からセリカの人気はかつてほど高まらず、2006年に生産を終了し、長い歴史に幕を下ろしました。

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●三菱「FTO」

FFハンドリングマシンとして高く評価され、日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した「FTO」

 三菱の1978年に、初代「ミラージュ」を発売してFF車の歴史が始まり、その後はFFもしくはFFベースの4WD車が主力となりました。

 そして、1994年には本格的なFFスポーツカーの「FTO」が登場。ボディは2ドアクーペを採用し、ボリューム感のある立体的な造形による美しいプロポーションを実現しました。

 さらに、運動性能を重視したことでフロントとリアのオーバーハングを必要最小限に切り詰めるなど、機能的にデザインされていました。

 トップグレードには最高出力200馬力を誇る2リッターV型6気筒DOHC MIVECエンジンを搭載し、トランスミッションは5速MTに加え、4速AT/5速ATではドライバーの運転のクセを学習して最適なシフト制御をおこなう機能が盛り込まれ、マニュアル感覚でシフトチェンジが楽しめる日本初のスポーツモードを採用しました。

 サスペンションはフロントがマクファーソンストラット、リアがマルチリンクの4輪独立懸架で、優れた路面追従性を発揮し、FF車では随一のコーナリング性能と評されました。

 また、トラクションコントロールシステムにはトレースコントロール機能とスリップコントロール機能を採用したことで、常に安全な走りを可能にしました。

 FTOは「1994-1995 日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞し、好調なセールスを記録。多角的に高い評価を得ましたが、クーペ人気の低迷から2000年をもって一代限りで販売を終了しました。

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●ホンダ「インテグラ タイプR」

まさに最後にして集大成となったFFスポーツカーの代表的存在の「インテグラ タイプR」

 1992年に発売されたホンダ「NSX タイプR」以来、タイプRシリーズは同社を代表するスポーツカーブランドとなりました。

 その後、より安価な「インテグラ」「シビック」とタイプRシリーズが登場し、走り好きの若者から絶大な人気を獲得。

 そして、2001年には初代と同様に、サーキット走行を重視して開発された2代目インテグラ タイプRが登場し、当時はFFスポーツカー最速と呼ばれました。

 ベースとなった4代目インテグラは、従来のセダンが廃止しとなり3ドアハッチバッククーペのみの展開で、タイプRでは定番の大型リアスポイラーや各種エアロパーツが装着され、より戦闘的なフォルムに仕立てられました。

 内装ではレカロ製シート、MOMO製ステアリングホイール、アルミ製シフトノブといったタイプRならではのアイテムを装着。

 エンジンは専用のチューニングによって最高出力220馬力を誇る2リッター直列4気筒DOHC i-VTECエンジンを搭載し、トランスミッションはクロスレシオの6速MTのみです。

 足まわりはフロントにストラット、リアがダブルウイッシュボーンの4輪独立懸架で、タイプR伝統のハードセッティングを継承。一般道での乗り心地はまったく考慮されていませんでした。

 また、アルミ製の補強部材を用いたボディ剛性のアップと軽量化を両立し、ブレンボ製フロント対向4ピストンキャリパーの採用など、エンジンパワーに見合うシャシ性能を確保。

 2004年のマイナーチェンジでは、さらなるボディ剛性の強化とサスペンションの改良、ステアリングとブレーキフィールの改善など、ポテンシャルアップが図られました。

 しかし、国内市場では3ドアクーペのニーズが低下していたことから販売は低迷し、インテグラは全車2006年に生産を終了しました。

※ ※ ※

 最後に紹介したインテグラは、現在、中国でシビックの姉妹車というかたちで車名が復活して発売され、北米市場ではアキュラブランドから2022年春に新型車として正式デビューする予定です。

 なかでもアキュラ インテグラはスタイリッシュな4ドアクーペボディで、6速MTを設定するなどスポーティな仕様と予想され、期待も高まっています。

 しかし、価格は日本円でおよそ350万円からと安価なスポーツカーではなく、日本での展開も未定です。

 とはいうものの、このご時世でアキュラ インテグラの登場は、大いに歓迎すべきではないでしょうか。

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コメント

1件のコメント

  1. 5ドアコンパクトカーにはインテグラを名乗る資格はない