ドライブや旅行など必要なときにだけクルマを利用できるレンタカーは、便利なサービスといえます。

　その一方で、返却期限を守らずに長期間利用して返さない人も存在しているようです。

　では、期限を過ぎてもレンタカーを借りっぱなしにすると、どれくらいの金額になるのでしょうか。

　レンタカーを利用するには、借りる期間を決めてウェブサイトや電話などで予約し、当日、店舗で手続きを済ませてクルマを借ります。

　クルマを利用したあとは、返却期限までにクルマや鍵を店舗に返却し、料金を精算するというのが基本的な流れです。当初の返却時刻を過ぎてしまった場合は、延長料金が発生します。

　一般的にはこの流れに沿って利用している人がほとんどですが、なかには予約が24時間だったのに返却するまで3か月や半年が経過していたなど、クルマを長い期間返却しないといったケースが発生しているようです。

　では、店舗へ連絡せずに期間を延長すると、どれくらいの金額になるのでしょうか。

　レンタカーを扱う会社の広報担当者は、以下のように説明します。

「例えば当社でコンパクトカーを1週間（6泊）利用した場合、金額は2万4420円となります。

　仮にこれを1か月（30泊）延長した場合、12万2100円の延長料金が発生します。ただ、この金額は、当社が正式に延長を認めた場合の料金となります。

　店舗の返却要請にもかかわらず、継続して利用した場合には、正規の延長料金の2倍額の違約金が加算されます。

　そのため、延長料金12万2100円に加えて違約金24万4200円が発生し、合計36万6300円の請求が発生します。

　費用が高額となりますが、店舗によっては少額訴訟の法的手続きなどを行い、対応していくこととなります」

　店舗に連絡せず無断でレンタカーを延長してしまうことで、通常支払う料金の2倍以上の金額が発生してしまうようです。

　また過去には、別のレンタカー店で被害額が80万円にも及んだケースもあるようで、SNSでは「ちゃんと返そうよ」「中古車買えるじゃん！」など非難する声が上がっています。

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　こうした返却されないケースの事例について、前出の担当者は以下のように話します。

「主な事例として、渋滞で返却できないとずるずると延長を繰り返す、延長の連絡後音信不通になる、遠方にいるため返却できない、最近は『コロナウイルスにかかったので返却できない』という人も存在します。

　返却時期（または車両発見）については、時期はバラバラですが、最短で数時間から最長で数か月という場合もあります。

　その多くは店舗の営業時間外に車両を放置される、コインパーキングや空き地などに車両を放置されパーキングや土地の所有者からの通報で発覚する、また事故を発生させそのまま車両を放置するケースなどもあります。

　返却できない理由には、延長や事故による負担金が支払えないため請求を逃れようと車両を放置する場合が多いです」