白バイならぬ「青バイ」が実在!? 悪質窃盗対策の「切り札」 コロナ禍も活動活発なスカイブルー隊の姿とは
全国各地には、交通取り締まりをおこなう「白バイ」のほかにも、さまざまなバイク部隊が存在しており、大阪府には「スカイブルー隊」と呼ばれるバイク隊が存在するといいます。どういった活動をおこなっているのでしょうか。
大阪に存在する「白バイ」ならぬ「青バイ」!? その正体とは
街中では、交通取り締まりをおこなう「白バイ」と呼ばれるバイク隊を目にすることがあります。
そんななか、全国各地には白バイのほかにもさまざまなバイク部隊が存在しており、大阪府には「スカイブルー隊」と呼ばれるバイク隊が存在するといいます。
大阪府警に存在するといわれているスカイブルー隊は、通称「青バイ」とも呼ばれており、青塗りのバイクであることからそのように呼ばれています。
白バイは、通常街中で交通取り締まり業務をおこないますが、青バイはどういった活動をおこなっているのでしょうか。
青バイが所属する大阪府警の地域部の担当者は以下のように説明します。
「青バイは『地域部第一方面(または第二方面/第三方面)機動警ら隊』に所属しており、3つの部隊に分かれて交代で24時間体制でのパトロールをおこなっています。
通常、白バイは交通部に所属しているため、バイク部隊が地域部に属しているのは大阪府のみとなります。
活動としては、ひったくりなどの抑止活動をおこないつつ、事件が起きると容疑者の確保や被疑者の検挙にあたるなど、『犯罪検挙抑止活動』を主としています」
かつて大阪府ではひったくりの件数が20年以上ワースト1位が続き、大阪の代名詞とも呼ばれるほどひったくりの多い街として有名となっていました。
そんななか、1997年に青バイが発足されてからひったくり件数が徐々に減少し、推移としては、2000年の1万907件に対し2020年は147件と、20年で約99%減少しています。
この大幅な数値の減少には、青バイの活動が大きく関与しているといえるでしょう。
青バイの車両の特徴について、前出の担当者は以下のように話します。
「青バイは、400ccの中型バイクが用いられています。
犯罪などの取り締まりで細い道を通ったりする関係で、小回りの効くバイクが採用されており、青バイ発足当初は250ccが用いられていましたが、現在は400ccとなりました。
サイズ以外では、無線やサイレンなど白バイと同様の装備が搭載されています」
青バイの車両は、被疑者が街の小道などに逃げてもすぐに機動力をあげて検挙できるように、小回りの効くバイクが用いられています。
コロナ禍となった最近では青バイの活動が活発となっているといい、これについて前出の担当者は以下のように説明します。
「コロナ禍では、緊急事態宣言の関係で通天閣にある商店街のお店を閉めてもらっていました。
一方で、お店に置いてあるお金を狙う犯罪者も出てきており、こうした商店街などで発生する犯罪の検挙をおこなっています。
このほか、2021年9月から特殊詐欺への特別警戒活動もおこなっています」
従来のひったくりなどの犯罪抑止活動に加え、特殊詐欺抑止活動も開始され、2021年9月9日は出発式が実施されました。
特殊詐欺のなかには、被害者から個人情報を聞き出す「アポ電」と呼ばれる電話のあとに、お金を受け取る役である「受け子」がキャッシュカードや現金をだまし取る手口が多くなっています。
こうした場合に、青バイの隊員が被害者へ声がけをしたり、ATM付近の巡回をおこなったりといった活動をおこない、実際に検挙した実績もあるといいます。
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2022年は、スカイブルー隊の発足から25年目を迎えます。
発足当時は、認知が少なかったものの、最近ではSNSの普及も拡大したことで、多くの人の目にとまり、今では一般の人や子どもから声をかけられるようになったといいます。
青バイは、今日も大阪の街の安全を守ってくれています。
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