日本の道路じゃさすがにデカすぎ!? 昭和・平成・令和のビッグサイズSUV3選
現在、もはやブームになっているといっても過言ではないSUVの人気ぶりですが、さまざまな種類やセグメントのモデルがあります。なかでも、SUV本来の姿である大型のモデルは大いに魅力的です。そこで、昭和・平成・令和に登場したビッグサイズSUVを、3車種ピックアップして紹介します。
昭和・平成・令和に国内で販売された大型SUVを振り返る
今や新型車の多くがSUVで占められているほどで、まだまだSUV人気はとどまるところを知りません。また、近年はSUVも多様化しており、さまざまなモデルがラインナップされています。
SUVの源流は4WDピックアップトラックをベースとしたワゴンタイプのモデルや、本格的なクロスカントリー4WDですが、いまではオンロード走行を重視したクロスオーバーや、クロカン車のイメージを残したオフロード寄りのモデル、さらにスーパーカーに匹敵するほどハイパワーなモデルに、数千万円クラスの超高級SUVもあります。
またセグメントも多岐にわたり、軽自動車から全長5mオーバーのモデルまで、あらゆるニーズに対応するラインナップが展開されています。
なかでも大型のモデルはSUV本来の姿といえ、力強さがみなぎる姿は大いに魅力的な存在です。
そこで、昭和・平成・令和に国内で販売されたビッグサイズSUVを、3車種ピックアップして紹介します。
●日産「サファリ」
国産クロカン車の代表的な存在といえば三菱「ジープ」が挙げられ、もともと米軍の軍用車をルーツに民生用へと転用されました。
そして、このジープのライバルだった1台が日産「パトロール」で、1980年には後継車の初代「サファリ」が誕生。
初代サファリはシンプルなデザインながら迫力ある大型ボディで、悪路走破性が高く、消防や警察といったプロからも信頼される本物の「道具」として人気を集めました。
その後、1987年に2代目サファリへとモデルチェンジ。外観のデザインとともにサスペンションが大きく変えられ、初代の4輪リーフリジッドからコイルスプリングとなり、高い悪路走破性能を維持しながらオンロード走行時の操縦安定性と快適性が大幅に改善されました。
ボディバリエーションはロングホイールベースで4ドアの「エクストラ」と「エクストラハイルーフ」、ショートホイールベースで2ドアの「ハードトップ」と、大きく分けて3タイプが設定され、全車商用バンとしてデビューし、ワイドトレッド化のため張り出したフェンダーによって全車1ナンバー登録となりました。
さらに1988年には、ワイドボディにオーバーフェンダーを装着した「グランロード」シリーズ、1991年には「キングズロード」シリーズが登場。
グロンロードのボディタイプは2ドアと4ドアがあり、「エクストラ ハイルーフ グランロード 4ドア」のボディサイズは全長4885×全幅1930×全高1985mmと、現在の水準でも巨大でした。
その後、2代目サファリは3ナンバーのワゴンをラインナップし、当初はディーゼルエンジンのみだったのがガソリンエンジンも設定されるなどより快適かつ豪華なモデルとなり、1990年代初頭のRVブームの頃は大型で迫力のあるボディから高い人気を誇りました。
●ホンダ「MDX」
ホンダは1995年に初代「CR-V」を発売。自社で開発した初の本格SUVで、日本でヒットしたことを受け、北米でも販売されました。
しかし、北米市場ではCR-Vのボディは小さく、2001年には北米のニーズに合った3列シートの大型SUV、アキュラ初代「MDX」が誕生。
MDXは北米仕様の「オデッセイ(日本名ラグレイト)」のシャシをベースに開発され、2003年には輸入車として日本でもホンダ「MDX」として販売を開始しました。
外観デザインは動物のサイをモチーフにして力強さを表現しており、そのイメージどおりボディサイズは全長4790mm×全幅1955mm×全高1820mmと巨大です。
しかし、この体躯でも北米ではミドルサイズSUVにカテゴライズされていました。
搭載されたエンジンは最高出力260馬力の3.5リッターV型6気筒SOHC VTECのみで、トランスミッションは5速ATが組み合わされ、駆動方式はフルタイム式とパートタイム式の両方の長所を併せ持つ4WDシステム「VTM-4」を採用。
MDXは余裕あるツーリング性能が特徴のSUVでしたが、さすがにボディが大きすぎたためか日本の本倍は振るわず、2006年に国内販売を終了。北米では引き続き継続して販売され、2020年12月には現行モデルの4代目が発売されました。
●トヨタ「ランドクルーザー(300シリーズ)」
トヨタは2021年8月2日に、新型「ランドクルーザー(300シリーズ)」を発売しました。トヨタブランドでは最高峰に位置するSUVで、世界的にも人気が高い「200シリーズ」から14年ぶりのフルモデルチェンジとあって待ち焦がれていたユーザーも多く、すでに納車まで3年以上かかるといわれるほどの人気です。
グレードは装備によって分かれ、エントリーモデルの「GX」からトップグレードの「ZX」までの4タイプに加え、スポーティな内外装とした「GRスポーツ」が初めてラインナップされました。
新型ランドクルーザーはラダーフレームにボディを架装する構造を継承し、外観はスクエアなフォルムで本格クロカン車としてのタフな一面を強調するとともに、高級SUVらしさを感じる洗練されたデザインを融合。
ボディサイズ(ZXグレード)は全長4985mm×全幅1980mm×全高1925mm、ホイールベース2850mmとシリーズ最大となり、7人乗り3列シートと、5人乗り2列シートをグレード別に設定しています。
また、内装は機能的にデザインされており、メーターをデジタル化するとともに大型ディスプレイをインパネセンターに配置する一方、トランスファーやデフロックなど走行に必要な装置の作動は物理的なスイッチとすることで、直感的な操作を可能としています。
パワーユニットは最高出力415馬力を誇る3.5リッターV型6気筒ガソリンツインターボと、最高出力309馬力の3.3リッターV型6気筒ディーゼルツインターボを設定。
トランスミッションは全車10速ATで、駆動方式は6つのモードを切り替え可能な「マルチテレインセレクト」を採用したフルタイム4WDです。
ほかにもハイテクを駆使して悪路走破性の高さはさらに進化し、安全面も最新の「Toyota Safety Sense」を搭載。指紋認証スタートスイッチがGXを除く全車標準装備となるなど、盗難防止策も万全です。
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大型のSUVに乗るのは、普段使いで苦労することもあると敬遠してしまう人も多いのではないでしょうか。
確かに駐車場や市街地の走行では気を使うシーンも多く、燃費も良くありません。しかし、大型SUVならではの余裕ある走りを一度体験すると、小型SUVには戻れなくなることでしょう。
ちなみ、大型SUVはドライバーの目線が高くボディの見切りも良好なので、運転自体に緊張を強いられることはあまりありません。
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