「スーパーハイトは広すぎる…」 背が高すぎない「軽ハイトワゴン」が最強のクルマだった!?
軽らしい気軽さと扱いやすさを優先したハイトワゴン
ハイトワゴンの軽自動車は、どんなユーザーから支持されているのでしょうか。実際にハイトワゴンに乗っている山形県在住のSさん(30代・女性)に話を聞いてみました。
公共交通機関が充実している首都圏などでは軽自動車の出番が少ないかもしれませんが、とくに鉄道やバスが少ないエリアでは必要不可欠な存在です。
山形県は日本海沿いに延々と続く道があり、少し内陸に入ると自然豊かな山岳地帯が広がっています。また、平坦な都市部は整備された幹線道路もあるなど、さまざまなシチュエーションの道を走ることがあるそうです。

「県内は曲がりくねった道やアップダウンもけっこう多いんです。また場所によっては狭い道も多く、実用性が高くて扱いやすい軽自動車を利用している人は多いです」
そんなSさんはホンダ「N-WGN」を購入。N-BOXとコンポーネンツを共有しながら、シンプルで使いやすさを重視したハイトワゴンです。
「子どもがいるので、後部座席や車内空間に広さが欲しかったんです。かといってスーパーハイトワゴンは大きすぎて、ちょうど良いサイズの軽自動車が選択肢に上がりました」(Sさん)
Sさんはスーパーハイトワゴンをあえて選ばなかった理由として、海沿いの強い潮風の影響をできるだけ受けたくなかったといいます。また坂道が多いエリアに住んでいるとのことで、大きすぎず車重も重くないクルマが必要だったといいます。
「兄がダイハツ『ウェイク』に乗っていて、クルマ自体は気に入っているらしいのですが、海沿いの道では強風でハンドルを取られることが多いそうです。また坂道では重くて加速もあまり良くないとのことだったので、N-WGNを選びました」(Sさん)
軽自動車に限らず、背の高いクルマの弱点ともいえるのが横風の影響。とくにスーパーハイトワゴンは全高に対してトレッド(左右のタイヤの間隔)が狭いため、いわゆる踏ん張りが効きにくく、ハンドルが取られたり、横転の危険性が指摘されています。その点でもハイトワゴンのほうが(低重心のため)影響は少ないといえます。
実際に乗り出したその日から乗りやすさを実感できたというSさん。N-WGNは自然な着座姿勢や、十分な広さの頭上空間など、ちょうど良いサイズ感で気負わず乗れる扱いやすさが魅力だといいます。
「普段の移動はほとんどクルマなので、とにかく乗りやすいクルマというのが主人の希望でもありました。実際に運転してみると駐車もしやすいし高速道路も走りやすい。兄も運転したのですが、あまりの扱いやすさにびっくりしていました。
後部座席の広さは十分にあり、車内の頭上空間も十分余裕があります。上下に分かれたラゲッジスペースや小物入れも充実していて便利です。
また安全装備なども充実しているので、子どもを安心して乗せられるのもポイントです」(Sさん)
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もちろんスーパーハイトワゴンにも魅力はありますが、ほとんど使わない空間と一緒に移動している感覚があるというユーザーもいます。
また、スーパーハイトワゴンのフロントウインドウ(Aピラー)はかなり角度が立っており、広さを感じられる反面、前走車などが巻き上げた飛石が直撃しやすく、傷やヒビができやすい傾向があるようです。
その点、フロントウインドウに適度な傾斜があるハイトワゴンのほうが飛石も(傷はつく可能性はあるものの)ある程度は上手にいなせる可能性が高いといわれています。
軽自動車としてのバランスも含めて、ハイトワゴンが完成形に近いともいえ、昨今のSUVブームも考慮すると、スズキ ハスラーやダイハツ タフトのようなタフなイメージのハイトワゴンが今後の主流になるかもしれません。





























