日本で売ってた頃と違う!? 魅力的に進化した海外専売の日本車とは
豪華なVIP仕様になったミニバンとは?
●トヨタ「クルーガー」(オーストラリア)
クロカンベースのSUVながら3列シートを携えた初代「クルーガー」。もともとは2000年に当時の「ハリアー」をベースとし、多人数乗用車可能な3列SUVでした(2列シート車も設定)。
2005年にはハイブリッドシステム「THS II」搭載モデルも追加。しかしベースのハリアー人気に隠れてしまい、さらには3列シートの快適性はミニバンに劣るとあって、日本市場からはフェードアウトしてしまいました。
しかし、3列シートSUVは海外では早くから需要が高く、とくに国土が広いオーストラリアなどでは人気モデルとなっています。これを受けて2007年には2代目へ、2013年には3代目、2019年には現行モデルとなる4代目まで進化しています。
なお、北米や欧州などでは「ハイランダー」として販売されています。
新型「RAV4」などと同じTNGAプラットフォーム「GA-K」を採用し、デザインもRAV4と似ています。
ボディサイズは全長4966mm×全幅1930mm×全高1755mmとかなり大きく、7名乗車可能な3列シートを装備。
パワーユニットは、3.5リッターV6エンジンを搭載するガソリンエンジンモデルが2WDとAWD(4WD)が選択可能で、2.5リッター+モーターのハイブリッドモデルにはAWD「E-Four」のみのラインナップとなっています。
初代デビュー当時はミニバンが人気でしたが、SUVが定番カテゴリーとなった現在の日本市場でも現行クルーガーは十分人気が出そうです。
●ホンダ「エリシオン」(中国)
1994年のデビュー以来高い人気を誇ってきた「オデッセイ」の生産が2021年をもって終了することがニュースになりました。
これによりホンダの上級ミニバンがなくなってしまいますが、かつてオデッセイを超えるラージミニバンとして日本でも販売されていたのが「エリシオン」です。
デビューした2004年当時は、全長4920mm×全幅1845mm×全高1810mmというサイズに2.4リッターだけでなく3リッター、3.5リッターエンジンをも搭載した大型ミニバンで2013年まで生産されていました。
そして、2016年に新型エリシオンが突如登場します。しかも日本ではなく、中国市場向けとして、ホンダの中国における合弁会社「東風ホンダ」が販売します。
ちなみに、もうひとつの合弁会社「広汽ホンダ」では中国仕様の現行オデッセイがラインナップされます。
ボディサイズは、全長4950mm×全幅1845mm×全高1710mmで、初代エリシオンとほぼ同じ大きさ。
オデッセイ(中国仕様)とホイールベース(2900mm)は一緒ながら、全長が103mm違っており、これはすべて豪華なデザインに仕立てるために使われています。
搭載されるパワーユニットは2.4リッターエンジンを搭載していましたが、2021年現在は2リッターエンジン+モーターのハイブリッド仕様のみがラインナップされます。
おもてなしを重視する中国では豪華な内外装のクルマが人気が高く、現行エリシオンでの外観は、押し出しの強いフロントグリルやヘッドライト、大型のテールランプなど、派手なデザインが特徴です。
内装は、セカンドシートのもングスライド機能を設定するなど、より快適な車内空間を実現しています。
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