震度5地震後に首都高速が即「通行止め」なぜ? 運転時に求められる行動とは

関東地方を中心に中部地方や東北地方の一部で、2021年10月7日夜に最大震度5強の地震が発生しました。首都高では東日本大地震の教訓を活かし即座に「通行止め」を実施し、約3時間後には解除しています。なぜこれほど早い対応が可能だったのでしょうか。また、地震発生時に運転している場合はどのような対応が必要なのでしょうか。

首都高はなぜ即座に対応出来たのか

 2021年10月7日の夜に発生した大きな地震で首都高が全面的に通行止めになった。

 深夜2時に解除されるまで、深夜におこなわれることの多い物流に大きな影響を与えている。

大地震が発生した場合は、ハザードを点灯させ、安全な形で路肩に停車すること
大地震が発生した場合は、ハザードを点灯させ、安全な形で路肩に停車すること

 首都高の路線が通る地域で観測された震度は5弱と5強。

 首都高は東日本大地震でけっこうなダメージを受けた際、全面的な補修&耐震補強作業をおこなっている。それでも厳しかったか。

 あまり知られていないことながら、2011年3月11日に発生した東日本大地震による首都高のダメージは想定されていた以上に大きかった。

 なかでも深刻なのがジョイント損傷。最悪、落橋という可能性も出てくる。

 当時、首都高関係者に聞いたのだけれど、数カ所は「もう少し揺れが続いたり、大きければ落ちていた」というジョイントがあったそうだ。

 前述の通りすべて補修したうえ、さらなる揺れに耐えるような対応もおこなっているのだけれど、今回の地震も「震度」でいえば東日本大地震と同じレベル。

 管理している首都高としては大いに不安だっただろう。通行止めは妥当な判断だったと思う。

 夜間だったため、当然に如く直ちに緊急指令が出て安全確認を開始したようだ。

 ちなみに震度5強といえば、普通の国だと激しい被害が出るレベル。

 首都高のような高架橋の多い道路では損壊だって避けられない。

 今回もよく大きな被害でなかったと思う。しかも通行止めは結果的に3時間くらいで済んでいる。

 もっと驚くべきことに、今回の地震による被害無し。8日の朝には全線通行可能になっています。

 考えて頂きたい。3時間で首都高の全線を、緊急対応により深夜稼働させられるスタッフだけで点検することなど不可能。

 聞けば東日本大地震の際、徹底的に首都高の診断をおこなったという。

 そのときのデータをベースにして集中的にダメージ確認をおこなったんじゃなかろうか。

 普段厳しく評価する首都高ながら、良い仕事をしたと思う。

 ただし、やがて起きるだろう首都直下型の大地震は阪神淡路大地震のように東京が最大で震度6強にもなると予想されている。

 そうなると現在の首都高は持たないかもしれない。

 多くのジョイントが耐えられず落橋することになる。橋桁ごと落ちる、ということです。

 大きい地震に遭うと、必ずといって良いほど見られる損害。

 交通量の多い首都高で同時多発的に落橋したら、そのダメージは想像できない。

 実は7日夜の首都高、地震の事前警報を受けたにもかかわらず停車しなかった車両が大半だったという。

 落橋してもクルマを止めていれば生存の可能性は大きくなるし、ほかの車両や、地上にダメージを与える心配は低くなる。大きな地震が来ると解った時点で停車するべきだ。

 実際に、警察庁やNEXCO各社、JAFなどは大地震発生時の対応について、「急操作を避けて安全に状態で道路の左側に停止させる」や「ハザードランプを点滅させるなどして注意喚起」することを呼びかけている。

 筆者(国沢光宏)としては、今回の地震を受け、政府には緊急地震警報が出た際、ハザードを点けて停車する法規を作って欲しいと強く希望する。

 走行中、80%くらいの車両は緊急地震警報を受けられるはず。そのなかの半分くらいが同時にハザードを出してゆっくり減速して停車すればいい。

 緊急地震警報を聞かなかった人も異常事態だと考え同じ行動をすると思う。

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Writer: 国沢光宏

Yahooで検索すると最初に出てくる自動車評論家。新車レポートから上手な維持管理の方法まで、自動車関連を全てカバー。ベストカー、カートップ、エンジンなど自動車雑誌への寄稿や、ネットメディアを中心に活動をしている。2010年タイ国ラリー選手権シリーズチャンピオン。

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