ホンダが「空飛ぶクルマ」の量産に挑戦! 「ホンダeVTOL」実用化の可能性が「期待大」といえる訳

ホンダの技術をかけ合わせれば「eVTOL」は実用化可能?

 こうしたeVTOLをホンダが量産化できる可能性が高い背景には、ホンダがすでに量産化している、または研究開発を進めているコア技術が複合的に使えるという「手の内感(てのうちかん)」があるからです。

 具体的には、航空機技術としてFAA(米連邦航空局)の認定取得の経験があること、空騒音振動技術、軽量構造や製造技術、そしてジェットエンジンについてもガスタービンエンジンHF120での実績があります。

ホンダの小型ジェット機「ホンダジェットエリート」
ホンダの小型ジェット機「ホンダジェットエリート」

 ジェネレーターについてはF1に代表されるレースにおける経験が応用できますし、ハイブリッド技術や電動化技術では量産車でのジェネレーター・モーター、パワーコントロールユニット(PCU)、バッテリー、そして再生可能燃料など応用可能な技術領域は多岐に渡ります。

 また自動飛行については、世界初のレベル3自動運転の量産化技術やセンサー技術などが活用できると考えられます。

 今回のプレゼンでは、アメリカ東部海外の高級住宅地で、アバターを使ったリモートワークや、ニューヨークなど都心に向けたeVTOLでの移動サービスなどについてアニメーションで紹介しました。

 そのなかでは、eVTOLと地上の自動運転車のサービスが連結するハブ施設のイメージも登場しました。

 ホンダによりますと、eVTOLに関するビジネスでは、多業種との連携を視野に置いており、ホンダとしてはハードウエアの提供のみならず、飛行事業全体の運航システム設計を事業化する計画だといいます。

 現在の予定では、2023年にプロトタイプでの飛行実験を開始し、2025年にはハイブリッドシステムを搭載した機体で飛行実験に移行。そして、2020年代後半までにFAAの認定取得を完了し、2030年代から事業展開を始める予定です。2040年代の事業規模はグローバルで30兆円規模を見込んでいます。

 ホンダの新領域のチャレンジを応援すると同時に、当面のホンダの本業である四輪事業でも、ユーザーの心を揺さぶるホンダらしいクルマの登場を期待したいところです。

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Writer: 桃田健史

ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。

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