メルセデス・ベンツ絶好調! それを支えるコンパクトSUV「GLA」「GLB」の存在感とは
日本で絶好調の理由は「メルセデスme」の存在も大きい
そんなGLAとGLBが売れる理由は、いくつも考えることができます。まず、簡単なのは車両価格です。
メルセデス・ベンツのSUVとして、もっとも安価。だから売れているというわけです。ここで重要なのはGLAとGLBが「ほかのメルセデス・ベンツSUVより安いけれど、中身がチープなわけではない」というところです。
MBUXなどの先進機能などが上位モデルと遜色ないというだけでなく、内装のゴージャスさもそれほど見劣りしていません。メルセデス・ベンツの中では安いけれど、オーナーになれば、十分にゴージャスな気分に浸ることができます。
また日本で使うには、コンパクトなGLAやGLBのサイズ感が良いというところも魅力となります。
メルセデス・ベンツの中では小さいGLAとGLBですが、日本車と比べると小さいわけではありません。GLAは、全長4415mm×全幅1835mm×全高1620mm。GLBは全長4640mm×全幅1835mm×全高1700mm。たとえばトヨタの「RAV4」は全長4610mm×全幅1865mm×全高1690mmと、あまり変わらないサイズなのです。
そんなGLAとGLBのうち、とくにGLBの人気が高いのは多人数乗車可能なのが理由ではないでしょうか。
日本では、家族の多いファミリーはミニバンが第一の選択肢となります。しかし、欧州車のミニバンは、商用イメージがまだまだ色濃く残ります。そのため、多人数で利用したい場合、欧米では3列シートのSUVを選ぶのが常識となります。
まとめてみれば、GLAとGLBの人気は、「メルセデス・ベンツの充実した機能がコスパよく手に入る」「日本で使いやすいサイズ」「(GLBは)ミニバン代わりに使える」というのが理由といえるでしょう。
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また、こうした理由の土台となるのが、最近のメルセデス・ベンツの日本でのプロモーションの巧みさです。
とくに素晴らしいのが「メルセデスme」の存在です。これは六本木、品川プリンスホテル、大阪、羽田空港内などに用意されたショールームです。
ポイントは、ここではクルマを売らないということ。また、カフェが併設されているなど、誰もが気軽に訪れることができるようになっています。こうしたショールームがあることで、どれだけ多くの人が、メルセデス・ベンツの車両に身近に触れることができるのでしょうか。
考えてもみてください。街道沿いにあるディーラーに、「なんとなく話題だから、買う気はないけど、クルマを見に行こう」と行動できる人は、相当に少ないことでしょう。メルセデス・ベンツは高級ブランドですから、もともと敷居の高い存在です。それでは、新規顧客を増やすのは難しくなります。
しかし、メルセデスmeがあることで、ブランドが身近になることは間違いありません。それが、輸入車ナンバーワンの販売を誇るメルセデス・ベンツの快進撃の理由のひとつ。これも、GLAとGLBの好調の大きな理由ではないでしょうか。
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