新型「カウンタック」の兄弟車種ぜんぶ教えます! ランボルギーニが作った「アヴェンタドール」の派生モデルとは
「カウンタック」復活までのスペシャルモデルとは
2016年のジュネーブ・ショーでは、ランボルギーニの創始者であるフェルッチオ・ランボルギーニの生誕100周年を記念して、「チェンテナリオ」が発表されている。
●「チェンテナリオ」
20台のクーペと、同じく20台のロードスターが生産される計画だったチェンテナリオも、もちろん発表時にはすでにソールドアウト。そのプライスは175万ユーロ(当時のレートで約2億2000万円)というものだったが、ランボルギーニの熱狂的なカスタマーにとっては、前後のセクションで強いインパクトを持つ独特なデザインのこのフューオフ・モデルは、見逃すことのできない存在だったのだろう。
チェンテナリオのきわめて革新的で高性能なボディやモノコックは、もちろんランボルギーニが現在もコア技術のひとつとするカーボンファイバーで成型されている。
参考までにチェンテナリオの車重は1520kg。捻じり剛性も3万5000Nm/度と素晴らしい数字だ。搭載される6.5リッターV型12気筒エンジンは770psにまで強化され、後輪操舵もこのチェンテナリオから採用された技術である。
●「シアンFKP37」
2019年のIAA(フランクフルト・ショー)で発表された、ランボルギーニ初のプロダクション・ハイブリッドモデル「シアンFKP37」もアヴェンタドールをベースにしている。
車名の“シアン”とはランボルギーニが本社を置くイタリア、ボロネーゼ地方の方言で“雷”や“稲妻”を意味するもの。続く“FKP37”は、シアン発表の直前に他界したVWグループの元会長であるフェルディナンド・カール・ピエヒ氏のイニシャルと、生年の1937年を表す。
シアンFKP37に搭載されるパワーユニットは、吸排気システムなどのチューニングによって、最高出力を785psにまで高めたアヴェンタドール用のV型12気筒自然吸気エンジンに、34psを発生する48Vのエレクトリック・モーターと、量産車としては初となるスーパー・キャパシタを組み合わせたもの。
これによってパワーウェイトレシオで「1」を実現したことは大きな意義のあるところだ。さらにランボルギーニは、カスタマーからの強いリクエストを受けて、シアン・ロードスターを19台のフューオフ・モデルとして2020年に生産した。
●「SC18アルストン」「SC20」
ランボルギーニのモータースポーツ部門、スクアドラ・コルセからも、アヴェンタドールのメカニズムを流用したワンオフ、フューオフ・モデルが誕生している。
まず2018年に発表されたのが、サーキット走行専用車である「SC18アルストン」だ。これはヴェネーノのエクステリア・デザインにも似た過激なデザインを持つモデルで、スクアドラ・コルセが、これまでGT3や「ウラカン」によるスーパートロフェオで培った技術との関連性を積極的にデザインに反映したものだ。
搭載される6.5リッターV型12気筒エンジンの最高出力は770ps。これに7速のISRを組み合わせることなど、そのメカニズムのほとんどはアヴェンタドールのそれを基本とする。
またスクアドラ・コルセからは、カスタマーのリクエストによって、2020年にオープントップで公道走行が可能な、「SC20」もワンオフで製作されている。
●「カウンタックLPI800-4」
最新のアヴェンタドールから多くを継承したフューオフ・モデルといえるのが、2021年8月に112台の限定生産が発表された、「カウンタックLPI800-4」だ。
1970年代に誕生したカウンタックのスタイルを、実に見事に再現した現代版カウンタックのパワーソースは、アヴェンタドール譲りの6.5リッターV型12気筒DOHC 4バルブエンジンで、その最高出力&最大トルクは、780ps&720Nm。これにさらに48Vエレクトリックモーターからなる、マイルドハイブリッド機構もカウンタックLPI800-4には搭載されている。
カウンタックLPI800-4が発表された時、それをアヴェンタドールの次期フラッグシップだと勘違いしてしまった人も多いようだが、カウンタックLPI800-4は、あくまでもアヴェンタドールをベースとしたフュー・オフモデルである。
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現行12気筒モデルのアヴェンタドールが生産を終了することが発表された今、カスタマーやファンの興味はその後継車の姿にある。そしてもちろん次世代においても、ランボルギーニはさまざまなフューオフや、ワンオフで、我々の目を楽しませてくれるはずだ。
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