いつも同じ銘柄のガソリンを入れることにメリットはある? GSごとの違いの真相は?
エコなクルマが増えている現在ですが、それでもクルマの燃料のメインとなるのはガソリンです。日本にはたくさんのブランドのガソリンスタンドがありますが、ブランドによってガソリンの違いはあるのでしょうか。また、同じブランドのガソリンを入れ続けることにメリットはあるのでしょうか。
実はほとんどのハイオクガソリンも中身は一緒だった!?
エンジンオイルやブレーキフルードなどの油脂類だけでなく、給油するガソリンにまでこだわるクルマ好きも少なくないでしょう。
「エネオス」や「キグナス」といったブランドにこだわるか、あるいは「〇〇石油の××店」といった特定のガソリンスタンドをメインに利用をする人もいるのではないでしょうか。
実際、筆者(金田ケイスケ)のまわりにも、「シェル派」や「エネオス派」、「最寄りの決まったスタンドでしか給油しない」という人が何人かいます。
しかし、そうしたガソリンへのこだわりに、どれだけの意味があるのでしょうか。
結論からいってしまえば、「ほとんどない」ということになります。
それというのも、「石油元売り」といわれるガソリンを生産・販売する企業は日本に4社あるのですが、各石油会社間で品質規格を満たす同種同量の製品を融通しあう「バーター取り引き」をおこなっているからです。
簡単にいってしまえば、A社製品を買い取ってB社のガソリンスタンドで販売することもあるということ。ブランドにこだわって給油したところで、どこが生産したガソリンなのかは分からないのです。
レギュラーガソリンはこうした取り引きをおこなっていることを昔から公にしていましたし、そもそも融通しあえるよう同じ規格で生産されています。
そのこともあってか、各ブランドのウェブサイトの「製品情報」コーナーにレギュラーガソリンが掲載されていることはほとんどありません。
一方ハイオクガソリンは、各社が独自開発した「オリジナル」として販売されてきました。
しかし2020年6月に毎日新聞のスクープ記事で、ハイオクガソリンもまた貯蔵タンクを他社と共同利用するなどバーター取り引きをおこなっていたことが発覚。それも20年以上前からというのですから驚きです。
そんななか、「シェル」だけはハイオクガソリン「Shell V-Power」を独自ルートで供給していると明言。
混合されている他社のハイオクガソリンとは違い、Shell V-Powerにはエンジン内部の洗浄効果が期待できる成分が入っているといいます。
前述のように、ガソリンにこだわる意味は「ない」ではなく「ほぼない」としたのは、シェルのShell V-Powerだけはこだわるだけの理由があるからです。
ただしシェルは、経営統合によりいまでは出光興産の1ブランドで、2021年4月より3年かけて「出光」とシェルの両ブランドのガソリンスタンドは「アポロステーション」へと切り替わることになっています。
アポロステーションでは、ハイオクはShell V-Powerではなくなるため、どこまで独自性が確保されたガソリンになるのか注目を集めています。
車検受付けてるSSでも紹介だけです
なんのメリットもありません。
人件費がかかる整備士等は雇ってません