日産で3年残価率が最も良いのは? 新型控える「フェアレディZ」の残価率はどのくらい?

クルマを購入する方法として定番化してきた「残価設定ローン」ですが、その基準となる残価率は車種や市場ニーズにより変化します。では、日産車の残価率はどのようになっているのでしょうか。

「残価率」を知ることは、リセールバリューを知ること

 近年、利用率が高まっているといわれる残価設定ローン。その計算に用いられる「残価率」は、中古車市場での人気度の高さを反映しています。
 
 そのため、残価設定ローンを利用しないユーザーも残価率を知るメリットは十分にあります。今回は日産の主要車種の残価率を見てみましょう。

日産車の3年残価率! まもなく新型登場の現行「Z」はどうなる?
日産車の3年残価率! まもなく新型登場の現行「Z」はどうなる?

 かつては現金もしくは割賦販売(いわゆる「ローン」)が、クルマの購入方法のほとんどを占めていました。

 しかし、近年では、残価設定ローンや個人向けリース、また購入ではありませんが、カーシェアリングなども普及しはじめるなど、さまざまな方法でクルマを所有・利用することができるようになりました。

 なかでも、残価設定ローンの利用は年々高まっているといいます。2010年ころから急速に浸透しはじめた残価設定ローンは、基本的に販売店(メーカー)がそのクルマの将来の買取額を保証するという仕組みです。

 そのため、ユーザーは車両価格から将来の買取額を引いた金額と金利を、所定の期間内で支払うことで、そのクルマを所有することができます。

 車両価格に対する将来の買取保証額(残価)の割合を「残価率」といい、原則として車種ごとに個別に設定されています。

 例えば、車両価格が300万円のクルマに対して、3年後に150万円の買取額を保証していた場合、残価率は50%です。

 残価設定ローンを利用すると、150万円と金利を3年間で分割することになり、300万円の通常のローンを組むよりも、現金支出は少なくなります。

 当然、残価率が高ければ高いほど、支払金額を低く抑えることができます。多くの場合、3年で50%、5年で35%前後の残価が設定されることがほとんどです。

 しかし、近年人気のSUVなどはより高くなる傾向があり、反対に近年人気が低迷しているセダンなどは低くなる傾向があります。

 販売店(メーカー)は、その車種を再販する際の需要から残価率を設定するため、中古市場で人気のある車種ほど残価率が高くなっており、残価率はそのままリセールバリューの高さを表しているといえます。

 ワンランク上の車種を手に入れることができることなどの理由から、残価設定ローンを利用するユーザーは年々増えているといいます。

 しかし、金利は車両価格全体に対して発生することや、走行距離に制限があったり、車両に一定以上の損傷を与えてしまうと残価が保証されなかったりするといった「落とし穴」も存在します。

 残価設定ローンの利用自体は、こうしたメリットとデメリットをよく理解した上で行うべきですが、一方で、残価率を知ることはリセールバリューを知ることでもあるため、購入方法にかかわらず大きなメリットとなります。

 では、2021年8月時点で日産ホームページに載っている車種の残価率について見ていきましょう。

 2021年8月現在、日産のラインナップのなかで、3年後の残価率がもっとも高いのは「セレナ」のe-POWER車が62%となり、続いてスマートシンプルハイブリッド車のセレナが57%と続きます。

 セレナは、現在の日産の屋台骨といえる車種であり、ライバルのトヨタ「ノア/ヴォクシー」の48%を大きくしのぐ堂々の結果となりました。

 セレナに続くのは「エクストレイル」の53%です。エクストレイルはまもなく新型モデルの登場が予想されていますが、定番のSUVということで堅調な数値を誇っています。

 そして登場から約1年が経過した「キックス」が50%と続きますが、3年後に50%の残価を保っているのはここまで。

 これ以降は、「デイズ」(49%)、「オーラ」(48%)、「ノート」(44%)と軽自動車やコンパクトカー勢が並びます。

 セレナは別格としても、近年流行りのSUVや、日産独自技術が盛り込まれたe-POWER搭載車種などが比較的健闘しているといえますが、セダン勢の残価率については壊滅的な結果となりました。

 セダン勢では、3年後の残価率がもっとも高いもので「スカイライン」の41%となり、なんとか40%台はキープしていますが、「フーガ」は28%、「シーマ」は27%、「シルフィ」にいたっては24%と、全国産車のなかでも最低レベルとなっています。

 シルフィはすでに生産を終了しており、また、フーガやシーマも現行モデルの登場から11年以上が経過しているため、新車もある程度の値引きを前提として販売せざるを得ません。

 また、フーガやシーマは、トヨタ「クラウン」や同クラスの輸入車といった強力なライバルが存在することから、中古車市場でも人気が出にくく、残価率を高く設定できないのはやむを得ないこといえそうです。

 ちなみに、EV(電気自動車)のリーフは、3年での残価設定ローンをおこなっておらず、4年(33%)からとなるようです。

 また、「フェアレディZ」には3年43%の残価率が設定されていますが、「GT-R」はすでに現行モデルの予約受注が終了していることから、残価率が設定されていないようです。

※ ※ ※

 各車種の残価率は、おおむね3か月ごとに見直しがあるといわれています。また、フルモデルチェンジやマイナーチェンジのタイミングで変更になる場合もあるので、販売店で見積もりをとることをおすすめします。

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