「軽自動車の黄色いナンバー」敬遠ムードが追い風になった？

　17日間にわたり開催された東京2020オリンピック（五輪）が、2021年8月8日の閉会式で幕を閉じます。8月24日から9月5日には東京2020パラリンピックも開催されますが、両大会の終了後も残る「レガシー」のひとつとして「オリパラ記念ナンバー」があります。

　大会の1年延期だけでなく、さまざまな混乱があった東京2020オリンピック／パラリンピック（以下、東京オリパラ）ですが、直近におけるオリパラ記念ナンバーの申し込み状況はどのようになっているのでしょうか。

　オリパラ記念ナンバーの正式名称は「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会特別仕様ナンバープレート」といい、2017年10月10日に交付が開始されました。オリンピックおよびパラリンピックのエンブレムが右上に入ったナンバープレートが、2枚1組で交付されます。

　1000円以上の寄付金で図柄入りナンバーが選択でき、それ以外の場合は白無地にエンブレムのみというデザインです。

　オリパラ記念ナンバーは、国交省が発表したデザイン案募集要項において「2020年以降も利用できるため、レガシーとしてのクオリティをもつものであること」とデザイン条件が規定され、東京オリパラの「レガシー」としての役割を企画当初から期待されていました。

　なお、当初は2020年9月30日までが申し込み期限とされていましたが、大会の1年延長に伴いオリパラ記念ナンバーの申し込み期限も1年延長されています。

　オリパラ記念ナンバーの直近までの申し込み数は、累計何台にのぼっているのでしょうか。国交省の担当者は次のように説明します。

「2021年7月31日時点の累計申し込み数は、276万4990台です。登録車と軽自動車の内訳としては、登録車が21万1732台、軽自動車が255万3258台となります。

　ちなみに、寄付有り（図柄入り）と寄付無し（図柄無し）の内訳は、寄付有りが27万5239台、寄付無しが248万9751台です」

　なお、本来大会が開催予定だった2020年の7月31日時点の申し込み数は193万4677台（登録車：17万8628台、軽自動車：175万6049台）でした。そのため、2020年8月1日から2021年7月31日の12か月間で83万313台の申し込みがあったことになります。

　直近においても「申し込み数はコンスタントに伸びてきている状況」（国交省担当者）ということです。

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　オリパラ記念ナンバーは、軽自動車に装着される場合でも白いナンバーが交付されることから、黄色いナンバーを敬遠する軽自動車ユーザーの間でも注目される存在でした。

　軽自動車についてSNSでは「黄色いナンバーが好きではない」「黄色いナンバーだとあおられる」といった旨の投稿も散見され、オリパラ記念ナンバーを申し込んだ登録車と軽自動車の比率（登録車：7.7％、軽自動車：92.3％）を見ても、その傾向が見て取れます。

　前出の国交省の担当者も、「軽自動車でもナンバーが白いという点は、オリパラ記念ナンバーの本来の目的（東京オリパラに向けた国民的機運の醸成）とは離れた部分にはなってしまうものの、その点についてこれまで実際に問い合わせも受けてきました」と振り返りました。

　オリパラ記念ナンバーは、2021年9月30日の締め切りをもって交付終了となります。なお、インターネットからの申し込みでは締め切りが9月14日までに設定されるほか（入金確認は9月30日まで）、交付窓口からの申し込みにおいても抽選対象希望番号では締め切りが9月17日と早まります。