【公道走行可】F1のような「ヴァルハラ」はアストンマーティンの新スーパーカーだ

「ヴァルハラ」は、まるで公道走行可能なF1だ

●内外装のデザイン

 F1マシンにヒントを得た「ヴァルキリー」の空力哲学がフィードバックされたヴァルハラは、アクティブ・エアロダイナミクス・サーフェイス(とくにフロント・サーフェイス&リア・ウイング)、ベンチュリ・トンネルを通過するアンダーボディのエアフローを巧みに管理することによって優れた空力特性が発揮される。

 細心の注意を払ってデザインされた造形により、ヴァルハラは150mph(約241km/h)時に600kgのダウンフォースを発生し、卓越した高速コーナリング性能と安定性を実現する。

「ヴァルハラ」から、アストンマーティンの公道可能なリアミッドモデルの歴史が始まる
「ヴァルハラ」から、アストンマーティンの公道可能なリアミッドモデルの歴史が始まる

 ドアは、前方に跳ね上がるようにして開閉し、ルーフにまで延長された形状によって乗降性が向上している。特徴的なルーフ・スクープがV8エンジンのインテークに直接エアを送り込み、追加のサイド・インテーク、リア・インテーク、ベントは、ボディ全体のデザインにスムーズに統合されており、オリジナルでありながら間違いなくアストンマーティンでわかるデザインだ。

 コックピットは、ヴァルキリーに比べるとゆとりのある空間となり、クリアでシンプルなエルゴノミクスを備えたペアー・バックコックピット・デザイン、ドライバーに焦点を当てたレイアウトなど、フォーミュラ1に触発されたエレメントはそのまま維持されている。

 アストンマーティンHMIシステムは、中央にタッチスクリーンディスプレイを備え、Apple CarPlayとAndroid Autoに対応。調整可能なペダルとステアリングコラムを採用したことにより、シートベースはシャシ構造に固定され、フットウェルは、F1マシンと同様に着座位置よりも高い位置に設置されている。

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 アストンマーティン取締役会会長のローレンス・ストロールは、F1との関係も踏まえて次のようにコメントしている。

「アストンマーティン初の量産ミッドエンジン・スーパーカーであるヴァルハラは、ラグジュアリー・ブランドのアストンマーティンにとって、真に変革の瞬間を表すクルマです。ヴァルハラの発売は、当社の製品ラインナップの拡大における重要な次の段階である、ドライバーに焦点を合わせた一連のミッドエンジン・カーを製造するというアストンマーティンの取り組みを示すものです。

 モータースポーツの聖地であり、アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラ1チームの本拠地である英国において、このサーキット走行を念頭に置いたスーパーカーを発表することは当然の流れでした。

 アストンマーティンは、60年以上の歳月を経てF1世界選手権に参戦し、週末には伝統のイギリスGPに復帰を果たします。これは、アストンマーティンにとって真のマイルストーンとなる出来事です」

 アストンマーティン最高経営責任者(CEO)のトビアス・ムアースは、ヴァルハラを次のように評している。

「コンセプトカーの本質を維持することは、それを生産する際に直面する、さまざまな課題に対処する際に不可欠です。ヴァルハラにより、私たちは世界をリードするスーパーカーを製造するという私たちの約束を忠実に守っただけでなく、当初の目標を超えるクルマを製作することに成功しました。

 その結果、純粋なドライビングマシンが誕生しました。ヴァルハラは、最先端のパフォーマンスとテクノロジーを実現し、ドライバーとクルマが一体となって、スリリングな走りを楽しむことができるクルマです」

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 ヴァルハラは、「ヴァルカン」やヴァルキリーと異なり、最初から公道走行可能なクルマとして開発されている。サーキットでしかドライブできないハイパーカーはハードルが高いという人にも、ヴァルハラならば受け入れられるに違いない。コレクターズアイテムとしても注目の1台だ。

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Writer: VAGUE編集部

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