悪路もイケてカッコいい! いまブームの「アウトドア」に最適なクルマとは

タフさと利便性を備えた「道具感」が魅力

●日産「エクストレイル」

 日本の道路事情にマッチしたミドルクラスのボディと優れた走行性能で、ロングセラーとなっているSUVが日産「エクストレイル」です。

 乗用車ベースでありながら悪路走破性に優れ、濡れた道具などを載せてもお手入れがしやすい防水フレキシブルラゲッジなども装備。

 初心者から熟練ドライバーまで納得できる、使い勝手とスタイルを両立させた人気モデルとなっています。

 初代エクストレイルの誕生は2000年。当時はまだクロスカントリーベースのSUVが多いなか、ホンダ「CR-V」やトヨタ「RAV4」などとともに、乗用車ベースのSUVの人気をけん引。

 直線基調のエクステリアは実用性が高く、「道具」としての割り切りを感じさせる潔さを感じさせるとアウトドア指向の強いユーザーにも高い評価を得ました。

洗練さとタフさを兼ね備えた日産「エクストレイル」
洗練さとタフさを兼ね備えた日産「エクストレイル」

 2007年には初代のイメージを踏襲した2代目へと進化し、日産が誇る4WDシステム「オールモード4×4」を搭載しているほか、防水仕様のインテリアも継続採用されています。

 そして2013年には現行型となる3代目が登場しました。ルノーとの共同開発となるエンジニアリングアーキテクチャ「CMF」を採用し、全長4640mm×全幅1820mm×全高1715mmにまでボディを大型化。グラマラスなエクステリアへと刷新されました。

 搭載されるパワーユニットは、登場当初は2リッターガソリン車のみでしたが、2017年のマイナーチェンジで2リッターガソリン+モーターを組み合わせたハイブリッド車も追加投入されています。

 また早くから衝撃時の被害を軽減する「エマージェンシーブレーキ」をオプション設定(のちに標準化)するなど安全性能も充実するとともに、運転支援システムの「プロパイロット」も設定し、高速道路での快適な走行を実現しました。

 北米では、兄弟車の「ローグ」が4代目へとフルモデルチェンジして2020年に発売。中国でも新型エクストレイルとして4代目が公開されており、日本市場への新型導入が期待されています。

●スズキ「ジムニーシエラ」

 小さなボディでも、卓越した悪路走破性を誇る本格四駆がスズキ「ジムニー」です。

 現行モデルは2018年にフルモデルチェンジした4代目。歴代モデルと同じくオフロード走行にも耐えうるタフさを実現するラダーフレーム設計になっており、駆動方式は副変速機も搭載したパートタイム式4WDを採用しました。

 軽自動車規格のジムニーに加え、オーバーフェンダーとサイドアンダーガーニッシュを装着し、1.5リッターエンジンを搭載した「ジムニーシエラ」もラインナップしています。

 ジムニーシエラの特徴は、全長3550mm×全幅1645mm×全高1730mmというコンパクトなボディに、トルクフルな1.5リッターエンジンを組み合わせたことにあります。

 軽のジムニーは軽量かつコンパクトなボディと強靭な足回りで道なき道を走破できる本格派ではありますが、唯一の弱点が高速巡航性。

扱いやすさと経済性を両立し、性能も十分高いものの、660ccのエンジンは高速走行が苦手です。

 その点ジムニーシエラは、1.5リッターエンジン搭載なので高速走行も問題なく、オンロード性能も求める人にはオススメです。

 現代のクルマに不可欠な、衝突被害軽減ブレーキや誤発進抑制機能をはじめとする「スズキ セーフティ サポート」を装着して高い安全性も魅力のひとつといえます。

 アウトドアでも、オートキャンプやグランピングではなく、舗装されてない道を進んだ先でのソロキャンプや、渓流釣りなどを楽しむ上級者にとっては、これほど心強いパートナーもいないかもしれません。

※ ※ ※

 新型コロナ禍が落ち着く気配を見せませんが、たまには息抜きもしたいところです。

 その点、クルマでの移動やアウトドアレジャーは、少人数であれば密になりにくく、いまの状況にマッチした楽しみ方だといえるでしょう。

 新しい生活様式が求められる時だからこそ、アウトドアに最適なクルマの需要は今後も高まっていくものと思われます。

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Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ

2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。

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