地震、豪雨、洪水、竜巻などの自然災害に見舞われるようになった昨今、日常で使っているクルマがライフライン代わりの役割も果たすキャンピングカーに注目が集まっています。
　
　なかでも、トヨタ「ハイエース」ベースのキャンピングカーは多く展開されていますが、新たに登場した「CEEBUS（シーバス）」が誕生しました。

　東日本大震災よりキャンピングカーは、被災者だけではなくボランティア従事者への休憩所、宿泊施設などとして被災地で活用できると注目され始めましたが、通常キッチンやシャワーなどのインフラ設備を兼ね備えたキャンピングカーは、大きな車内用家電や家具を配置するため大型車になってしまいます。

　また大型のキャンピングカーは、出発前日から給水タンクの補給、冷蔵庫、バッテリー、タイヤのエアーチェックなど沢山の事前準備のチェック項目が多くあり、実際運用するには乗りたいときに直ぐに乗れるものではありません。

　さらに高さや車幅制限があるため、駐車スペースも限られ、「特別な日」のクルマとして使用せざるおえません。

　一方で2年の開発期間を経て誕生したCEEBUSは、「日常」、「遊び」、「災害」の要素をバランスよく取り入れた、毎日使うクルマから特別な日まで使えるキャンピングカーとして開発されました。

　開発をおこなった有限会社アルフレックス代表取締役・竹山嘉伸氏によると、車内前方部分は、リビングキッチンとして使用し、後方部分はフリースペースとして空けてあるため、「このクルマを使う人が趣味やスタイルに合わせてCEEBUSを楽しんでもらえたら」と話していました。

　例えば、自転車を積んで大型トランクルームとして利用するや、緊急時には、間仕切りカーテンを使用して着替えやトイレルームとして活用出来ます。

　CEEBUSは、標準サイズボディでありながら、キッチン、トイレ、シャワー、ベッドルームまでを兼ね備え、動くインフラとして災害時にも活躍できるキャンピングカーです。

　限られたスペースを最大限に活かすため、キャンピングカー大国であるヨーロッパから高い品質のパーツを中心に利用し、自社の熟練の職人が丁寧に作りあげています。

　リビングルーム／キッチンは、セカンドシート横に小型キッチンを装備。

　小型ではりますが、冷蔵庫、冷凍庫、ガスコンロ（2口）、シンクを備え、必要なものが揃っており、普段生活している家にあるすべてのものがミニタイプになって完備されています。

　ガスコンロは、市販のカセットガスで使用可能で、コンロが2口あるので、煮る、焼く、炒めるなど、ちゃんと料理をしたいときにも便利です。

　シンクでは、使える真水（最大48リットル）は補充も簡単に出来るように設計されています。

　ビルトイン冷蔵庫は、50リットルの容量でワインボトルも数本入れられる大きさで、冷凍庫も装備されています。

　トイレは、車両後方の床下部分に便器がすっぽり収納されており、有事の際には、便器を取り出してカーテンを閉めれば個室替わりになます。

　水洗ではありませんが、ライフラインが止まっている非常時には強い味方です。

　シャワーは、テールランプの側にシャワー口があり、シャワーホースをつなげれば、車外でのシャワーが利用可能。温水ではないので、家のシャワーのようには使用できませんが、汗を流したり、洗濯などをする際に便利です。

　ベッドは、全長2400mm×全幅1520mm（一部1120mm）×と大人2名が寝むれるスペースです。

　シートソファーは、イタリアのFASP社製。現地で何度も足を運び打合せを重ねた拘りのアルフレックス社オリジナル仕様です。

　安全設備は、サブバッテリーの隔離設置、及び非常時の有毒ガス解放システム、COアラーム（一酸化炭素警報機）などを搭載。万が一の事故にも対応しています。

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　CEEBUSは、災害時には、プライベート空間の確保はもちろん、インフラとしても使用できる災害に強いクルマとしてだけでなく、近所への買い物や子供たちの送迎など使うクルマとして、またちょっとアウトドアを楽しみたいときにも活躍できるクルマです。