ストイックにダイエットしたモデルもある? 非スポーツカーでも軽量な車5選

特にがんばったわけではないけど軽いクルマとは?

●三菱「ピスタチオ」

実験的なモデルでいまでは激レアなクルマ「ピスタチオ」

 三菱は1996年に発売した8代目「ギャラン」とステーションワゴンの「レグナム」に、量産世界初となるガソリン直噴エンジンを搭載しました。

 ガソリン直噴エンジンは燃料をシリンダー内に直接噴射して燃焼させる仕組みで、いまでは広く普及していますが、当時は均一な燃焼コントロールが難しく実現は困難とされていました。

 その後、三菱はギャラン/レグナムに続いて次々と直噴エンジン搭載車を拡充します。

 なかでも希代の珍車といわれるのが、1999年に発売された三菱「ピスタチオ」で、当時世界最小の1.1リッター直噴エンジンが搭載されました。

 ボディは同社の軽自動車「ミニカ」をベースとした4人乗りの3ドアハッチバックで、専用のバンパーによって全長は3440mmに伸ばされましたが、全幅は1475mmと軽自動車規格のままです。

 また、装備はエアコン、パワーステアリング、パワーウインドウ、運転席エアバッグなどは搭載されるも簡素で、車重はわずか700kgを実現しました。

 トランスミッションは5速MTのみでアイドリングストップを採用し、30km/L(10・15モード)と、純粋なガソリンエンジン車で当時世界一の低燃費を達成。

 しかし、ピスタチオはわずか50台のみの限定販売で一般ユーザーには販売されず、環境保全に取り組んでいる自治体や、公益企業などの法人のみに販売されました。

 今では現存数も不明ですが、まず路上で見ることは無いほどの激レアモデルです。

●トヨタ「プラッツ」

実は意外なスポーティセダンだったといえる「プラッツ」(画像は豪州仕様)

 トヨタは1999年に、新世代のコンパクトカーとして初代「ヴィッツ」を発売しました。それから7か月遅れて、ヴィッツのプラットフォームと主要なコンポーネンツを利用した「ファンカーゴ」と「プラッツ」が誕生。

 ファンカーゴはトールワゴンで、プラッツはヴィッツの後部を独立したトランクとした4ドアセダンです。

 このプラッツはヴィッツに対して全長を535mm延長し、フロントとリア周りを専用のデザインとしていますが、ホイールベースや全幅、全高のサイズはヴィッツと変わりません。

 また、エンジンは1リッターと1.3リッター(4WD)、さらにヴィッツに先行して1.5リッターが設定されました。

 プラッツは性能的に特筆すべきところはなく、あくまでも使い勝手の良いベーシックセダンというポジションでしたが、全グレードとも1トン未満の車重を達成。

 最軽量は1リッターMT車の850kgですが、これはベースのヴィッツが820kg(5ドア)と軽量なことに由来しているので、それほど驚くべき数値ではありません。

 一方、1.5リッターMT車は900kgで、これは後に登場した1.5リッターエンジン搭載のヴィッツのスポーティグレード「RS」(5ドア)より50kgも軽量です。

 ヴィッツRSとプラッツの1.5リッター車はどちらも110馬力とエンジンスペックは同一でしたから、プラッツは隠れたスポーツセダンといえるのではないでしょうか。

※ ※ ※

 冒頭に紹介したアルト エコはそもそも軽量な軽自動車ですから、まさに「乾いた雑巾を絞る」ように軽量化をおこなったといえるでしょう。

 しかし、現行モデルのアルトはさらに軽量で、最軽量車はわずか610kgです。

 これは20年前のアルトと同等の車重で、現行アルトはひととおりの快適装備と安全装備を搭載していることを考えると、いかにスズキの軽量化技術が優れているかがうかがえます。

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