スカイラインやシビックだけじゃない!「R」を名乗る車5選

日産「スカイラインGT-R」やホンダ「シビック タイプR」につけられた「R」は「レーシング」を意味し、まさにレーシングカーをイメージさせる高性能車の証です。この「R」の称号を名乗るモデルは、数多く存在。そこで、「R」の名を冠した珍しいモデルを、5車種ピックアップして紹介します。

高性能車の証である「R」の称号が与えられたクルマを振り返る

 一般的に販売されているクルマには、複数のグレードが設定されています。グレードによってエンジンや装備、見た目が異なり、価格も上下します。

 そうしたグレードにはそれぞれ名前がつけられ、なかにはそのグレードがどういうキャラクターかを示す例もあります。

「R」の称号が与えられた、さまざまなジャンルのクルマたち
「R」の称号が与えられた、さまざまなジャンルのクルマたち

 たとえば、かつてのトヨタ「クラウン」では、コンフォートなモデルには「ロイヤル」、スポーティなモデルには「アスリート」がグレード名に用いられていました。

 なかでもスポーティなモデルで有名なのが、日産「スカイラインGT-R」やホンダ「シビック タイプR」などの「R」です。

 これは「Racing(レーシング)」の頭文字で、文字どおりレーシングカーをイメージさせる高性能モデルに冠され、日本車だけでなく海外のモデルでも多く見られます。

 そこで、「R」の名を冠した珍しいモデルを、5車種ピックアップして紹介します。

●日産「セントラ SE-R」

「サニー」ベースながら2.5リッターエンジンを搭載した「セントラ SE-R」

 かつて、日産の小型車のなかで主力だった「サニー」は2代目からアメリカにも本格的に輸出され、後に北米市場では「セントラ」の名前となりました。2006年に国内でサニーの生産が終わると、セントラは独立した車種として現在も販売されています。

 この国内では最後のモデルだった9代目サニーをベースに5代目セントラには、魅力的な高性能グレードが存在。それが2002年に発売された「セントラ SE-R」です。

 9代目サニーのメインが1.5リッターエンジンだったのに対し、セントラ SE-Rは最高出力167馬力を発揮する2.5リッター直列4気筒エンジンを搭載。

 1.1トンほどの軽量な車体との組み合わせで優れた走行性能を発揮し、アメリカの若者からも人気となりました。

 さらに、より高性能な「セントラ SE-R SpecV」では最高出力176馬力までチューンナップされ、トランスミッションは6速MTを設定。オプションでブレンボ製フロントブレーキキャリパーが選べるなど、本格的なスポーツセダンに仕立てられていました。

 その後、6代目にもSE-Rが継承され、7代目ではターボエンジンの「セントラ NISMO」が設定されましたが、現行モデルの8代目では高性能グレードはラインナップされていません。

●マツダ「ランティス タイプR」

斬新なデザインのボディにV6エンジンを搭載した「ランティス」

 マツダは1980年代の終わりから好景気を背景に販売チャネルを5つ展開していました。同時に車種数も従来から格段に増やしていきましたが、そんな状況が終わりを告げようとした1993年に登場したのが「ランティス」です。

 ランティスは「ファミリア」と同クラスのモデルで4ドアセダンと5ドアハッチバックの2タイプのボディが設定され、どちらもユニークかつ流麗なフォルムのクーペデザインを採用。なお、バブル期に開発されたモデルだけあって、フロントフェイスはセダンとハッチバックで異なるデザインとされました。

 搭載されたエンジンは135馬力の1.8リッター直列4気筒と170馬力を誇る2リッターV型6気筒を設定。このV6エンジンはランティス専用チューニングで、上質なフィーリングを追求。

 また、シャシもランティス専用に開発されるなど、マツダとしてもかなり気合が入っていました。

 そしてグレードには「タイプR」を設定。205/50R16タイヤやビスカスLSD、前後にストラットタワーバーが装着されていましたが、それほどハードなチューニングのモデルではなく、あくまでもトップグレードというポジションです。

 ランティスは1994年シーズンから全日本ツーリングカー選手権(JTCC)に、V6エンジン車で参戦するなどスポーティなイメージをアピールしましたが、レースで好成績を残すには至りませんでした。

 ユニークなデザインや走りの評価が高かったもののヒット作になったとはいえず、車種整理のため1997年に生産を終了。今ではかなりのレア車です。

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●ホンダ「アコード タイプR」

「ユーロR」に先駆けて欧州で発売された「アコード タイプR」

 ホンダ「アコード」の高性能モデルといえば、2000年に誕生した「アコード ユーロR」が真っ先に思い浮かぶのではないでしょうか。

 6代目アコードをベースにしたユーロRは、「NSX」「インテグラ」「シビック」と続いた高性能なタイプRシリーズに対しチューニングはマイルドで、ストリートを主体としたハイパフォーマンスモデルというコンセプトで開発されました。

 この6代目アコードには海外仕様にも高性能グレードが存在。それが欧州で2008年に発売された「アコード タイプR」で、実はユーロRよりも先にデビューしていたのです。

 当時、6代目アコードは新設計の「フレキシブルプラットフォーム」を採用しており、同じアコードでも日本向け、北米豪州向け、そして欧州向けの、大きく分けて3タイプの外観デザインを展開していました。

 そのうち欧州向けアコードにタイプRが設定され、最高出力212馬力を発揮する2.2リッター直列4気筒DOHC VTECを搭載。トランスミッションは5速MTのみです。

 ほかにも強化サスペンションにヘリカルLSD、デュアルマフラーを採用し、外観では大型の専用リアウイングを含むエアロパーツ、内装ではレカロ製シート、MOMO製ステアリングホイール、アルミ製シフトノブなどが装備されています。

 アコード タイプRのチューニングレベルはユーロRに近く、それほどハードなモデルではありませんでした。

 なお、欧州でアコード タイプRの人気はそれほど高くなかったため、2002年に7代目アコードの登場と同時に消滅。以降はラインナップされていません。

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3件のコメント

  1. トミーカイラRがない
    やり直し

    • 別に何でもいいだろ?

    • プジョーRCZ Rもないからやり直して欲しい

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