キュートな見た目でも走りはホット? かわいい顔の高性能車5選

名車復刻系の先駆け的な2台にも過激なモデルが存在?

●ミニ「ミニ ジョンクーパーワークス GP」

シリーズ最強スペックのエンジンを搭載した「ミニ ジョンクーパーワークス GP」

 BMWが誇るFFプレミアムコンパクトカーの「ミニ」シリーズは、2001年に初代が登場。往年の名車であるBMCミニをオマージュした優れたデザインと、クイックなハンドリングによる運動性能の高さから、世界的な大ヒットを記録しました。

 当初、ボディタイプは3ドアハッチバックのみで、グレードはベーシックな「ワン」、チューニングされた自然吸気エンジンの「クーパー」、スーパーチャージャーを装着したトップグレードの「クーパーS」を展開し、その後はラインナップを拡大して、現行モデルは2013年に登場した3代目にあたります。

 そして、2019年にシリーズ最強のモデル「ミニ ジョンクーパーワークス GP」が登場。

 ミニ ジョンクーパーワークス GPは限定240台で発売され、エンジンは最高出力306馬力を発揮する2リッター直列4気筒ターボを搭載し、最高速度は265km/hを記録しました。

 このスピードで走行安定性を確保するため、前後のバンパーは専用のエアロバンパーとされ、オーバーフェンダーも空力を考慮した形状に。さらにルーフエンドには大型かつユニークな形状のリアスポイラーが装着されています。

 かなり過激な見た目ですが、フロントフェイスは相変わらず丸目2灯のファニーなままで、そのギャップが面白いモデルでした。

●フォルクスワーゲン「ニュービートル RSi」

内外装にエンジンとすべてが特別に仕立てられていた「ニュービートル RSi」

 フォルクスワーゲンが誇る名車中の名車といえば「タイプ1=ビートル」です。第二次世界大戦前に開発され、戦後に世界的な大ベストセラーとなりましたが、最後は2003年にメキシコでの生産を終えました。

 そして、タイプ1の生産終了より前の1999年に「ゴルフIV」のシャシをベースに開発されFF車となった「ニュービートル」が登場。前述のフィアット500やミニといった復刻車ムーブメントの先駆けでした。

 そして、2001年には世界限定250台でハイパフォーマンスモデルの「ニュービートル RSi」が登場。

 エンジンは3.2リッターV型6気筒自然吸気で最高出力225馬力を発揮し、トランスミッションは6速MTのみ、駆動方式はフルタイム4WDの「4MOTION」が採用されました。

 外観ではワイド化されたフェンダーに専用デザインの前後バンパー、さらにリアには巨大なウイングが装着されるなど迫力あるフォルムですが、フロントフェイスはいつものかわいいままです。

 RSiは日本でも45台が限定販売されましたが、価格は895万円(消費税含まず)とフォルクスワーゲンのモデルのなかでもかなり高額でした。

 なお、後にこのエンジンはゴルフIVにも搭載され「R32」として発売されました。

※ ※ ※

 今回紹介した5車種のうち4車種は丸目のヘッドライトを採用していますが、近年はスズキ「ジムニー」やホンダ「ホンダe」など丸目を採用するクルマが増えており、海外ではもうすぐ発売のフォード新型「ブロンコ」も丸目です。

 デザインの自由度が高いLEDヘッドライトながらあえて丸目とすることで、クラシカルな雰囲気を演出しているのでしょう。

 そうなると次は角目2灯/4灯なども出てくるかもしれません。実際にデザインの流行は繰り返すという傾向もありますから。

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