GT-Rじゃないのに1500万円超え!? 超絶価格高騰中の「ケンとメリーのスカイライン」とは

近年では、国産スポーツカーが海外市場に流出することで中古車相場が高騰しています。そんななかで、通称「ケンメリ」こと4代目「スカイライン」のなかには「GT-R」ではないにも関わらず、1500万円超えの価格で販売されているといいます。

親しみやすさを強調した「ケンとメリーのスカイライン」

 今では日本のみならず海外でも人気がある日産の「スカイライン」は、歴代モデルそれぞれに多くのファンが存在します。
 
 なかでも、「ケンメリ」の愛称で呼ばれる4代目スカイラインは中古車市場での高騰が続いているなかで、1500万円を超える価格の固体が発見されました。

GT-Rじゃないのに…1500万円超えの値がついた4代目「スカイライン」(画像提供クレジット:Copyright c JamesEdition.com)
GT-Rじゃないのに…1500万円超えの値がついた4代目「スカイライン」(画像提供クレジット:Copyright c JamesEdition.com)

 スカイラインは、日産を代表する長い歴史を刻んでいるモデルであり、1957年に初代がプリンス自動車から登場して以来、日本が誇るスペシャリティカーとして君臨しています。

 また、モータースポーツでの活躍を至上命題として開発された高性能仕様の「スカイラインGT-R」は、日本のスポーツカーの代表格として、世代を問わず愛されています。

 なかでも3代目スカイライン(通称:ハコスカ)の人気は高く、とくにGT-Rとして初代となるハコスカGT-Rは、海外のコレクター向けオークションで2000万円を超える値で取引されるなど、その歴史的価値はすでに多くの人に知られています。

 一方、次世代のケンメリGT-Rは、生産台数がわずか200台程度という希少性から、過去には5000万円という価格で取引された事例もあるようです。

 そして近年では、“GT-Rではない”4代目スカイラインも、徐々に中古市場での価格が高騰し、1000万円を超える個体も見られるようになってきました。

 1972年に登場した4代目スカイラインは、4ドアセダン(通称ヨンメリ)のほかに2ドアハードトップクーペ(通称ケンメリ)、ステーションワゴン/ライトバン仕様が存在。

 1970年代から1990年代にかけて登場したスカイラインシリーズのアイコンともいえる、丸型4灯のテールランプはこの4代目スカイラインからはじまりました。

 4代目は、歴代のスカイライン史上でも爆発的な販売台数を記録し、クルマそのものが優れていたことはもちろんですが、その背景には巧みなマーケティング戦略があったことが知られています。

 1960年代、クルマはまだまだ高級品・嗜好品であり、裕福な年配の男性が購入層の中心を占めていました。

 その後、モータリゼーションが進むなかで、日産は3代目スカイラインに「愛のスカイライン」というキャッチコピーを与えることで、親しみやすさを強調。

 2代目からモータースポーツで活躍していたスカイラインは、とくに硬派なイメージが強かったこともあり、このキャッチコピーは衝撃を与えました。

 そして、4代目スカイラインではその路線を継承し、若い男女がスカイラインに乗って日本各地を旅するという広告を展開。

 この広告に登場する若い男女が「ケン」と「メリー」であり、「ケンメリ」の由来となっています。

 当時は、過激な学生運動が盛んにおこなわれるなど、変革と闘争の時代だった1960年代が終わり、人々は心の安らぎを求めていた1970年代。「ケンとメリーのスカイライン」は時代に即したモデルとして大ヒットすることになります。

 そんなケンメリですが、1500万円を超えるプライスタグの付けられた個体が販売されています。

 東京に拠点を置く中古車販売店TPEでは、1974年式のスカイライン、2ドアハードトップクーペの「GT」グレードを在庫車両としてラインナップしていますが、2021年6月5日現在、1575万円で販売しています。

 この個体の走行距離はメーター読みで5万7000km超であり、コレクターなどによって倉庫で保管されていたような極端な低走行車というわけではありません。

 このクルマの紹介文には、コンディションが「Used(使用感あり)」と表記されている通り、内外装ともに相応の使用感が見られます。

 さらにいえば、過去のオーナーや事故歴、修復歴についても不明となっています。それでも、ほぼノーマルのまま残されているということもあり、1500万円オーバーの価格となっているようです。

 近年では、国内外問わず旧車の価格が高騰していますが、スカイラインのようなビッグネームモデルはその傾向がとくに顕著です。

 保有していればほぼ確実に価値が上がると考えられていることから、投機目的での購入も少なくないといわれますが、いずれにせよ多くの人がスカイラインのクラシックモデルに注目していることは間違いないようです。

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【James Edition】
https://www.jamesedition.com/cars/nissan/skyline-gt/1974-nissan-skyline-gt-for-sale-11467300

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6件のコメント

  1. これの青バッジ2000GTセダンに乗っていた。
    ヤッパ直6は良い。 
    パワステなし。 昔の車は色々いじれる楽しい車だったしシャシーが勝る良い車。
    その前に乗っていたマークⅡがリジットアクスルで下りコーナーで足がドタバタしていたが、これはすーっと曲がる。IRSは素晴らしいと思ったよ。
    ただし、リッター5~6。
    今持ってりゃ一財産って言われてもなあ。

    • 自分は230グロリア2ドア2600GXをMTで釈迦になるまで乗り潰しました。
      有鉛ハイオクで7〜8キロだったかな?
      330の内覧会では排気ガス規制で下のトルクが激細になったことに失望したもんです。
      同じSGLでL20とL28を試乗しましたがL28はL20よりマシでしたが契約しませんでした。
      ケンメリも51年規制のNAPSは同じ事情だったことでしょう。
      どうも自分はスカイラインGT系の独立サスが嫌いでリーフバネの230型に乗ってました。
      後に330型末期の2800ブロアムに代えましたが、排気ガス規制技術も向上してL28だけは元気になったので買い換えました。
      たかが3速ATでも何故か?後継の430型のL28ブロアムより私の330型のほうが重いのに加速は良かったですよ。
      しかし2600GXの瞬発力には遠く及びません。
      でもATならクラウンやマークⅡの4M系2600のほうが良かった記憶があります。
      私が当時3ナンバーを選択したのは単に納期が早かっただけですが自動車税は重い十字架のような負担でした。
      日産車で最後は430セドリックのVL-6でした。
      5速MTの2800直6ディーゼルで加速は抜群でしたが頭が重く曲がらない車でした。
      エンジンも見た目はL20にそっくりです。
      ケンメリ時代にLD28があったらGT-Rより速かったかも?w

  2. これも良さそうだけど、実車を見て一目惚れしたのはローレル2dr HT(通称ブタケツ?)だった。
    とても大切そうに乗っておられるのがわかった。
    デザインは今でも充分通用するんじゃないかなあ……

  3. 業者の作った高値相場にまんまと踊らされてるなぁ

    少し頭冷やした方がいいよ(笑)

  4. バイク 車共に旧車の高騰が凄すぎる。
    世の中そんなに景気がいいのかな

  5. 本物純正部品で仕上げた化けRはエンジンルーム開けないとわかりません。
    当時でも本物乗りから苦言が出るほどR純正は品薄だった。
    一番遠めでもわかるのが青ガラスと本物の素通しガラス。これも変えると外見で化けRとわかりません。

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