ホンダ、四輪車「パワートレインユニット製造部」2025年に廃止 急激な環境変化へ対応で55年の歴史に幕

ホンダは、四輪車のエンジンやミッションの部品を製造するパワートレインユニット製造部(栃木県真岡市)における生産を2025年中に終了することを決定しました。1970年の開設から55年の歴史に幕を下ろすことになりますが、どのような背景があるのでしょうか。

ホンダが「パワートレインユニット製造部」における生産を2025年中に終了

 ホンダは、四輪車のエンジンやミッションの部品を製造するパワートレインユニット製造部(栃木県真岡市)における生産を2025年中に終了することを決定、2021年6月4日に発表しました。終了の背景について、ホンダは「世界の自動車産業を取り巻く急激な環境変化へ対応するため」としています。

2025年中にホンダが「パワートレインユニット製造部」における生産を終了すると発表(画像はイメージ)
2025年中にホンダが「パワートレインユニット製造部」における生産を終了すると発表(画像はイメージ)

 パワートレインユニット製造部は、1970年12月に設立され、エンジンバルブの生産からスタート。クランクシャフトやドライブシャフトなど生産部品を拡大し、ホンダのパワーユニット生産に貢献してきました。

 一方、海外生産の拡大にあわせてパワーユニット部品の現地調達が進んだことによる日本からの供給量の縮小および駆動系の構造変化に伴う生産品目の減少などにより、生産体制の見直しが必要となっていたことを理由に、今回の決定へと至りました。

 ホンダは、2017年10月にグローバルにおける四輪車生産体制の見直しを発信、「生産配置と生産能力の適正化」を推進しています。

 部品生産領域においても、生産する部品を共用化し、最適な生産アロケーションを展開することで、これまで以上に生産効率を高めた「強いものづくり」を実現することを目指していると説明。

 ホンダは、今回の決定に際して「取り巻く環境が刻々と変化するなか、既存事業における選択と集中を着実に実行し、変化する事業環境に、柔軟に対応できる体質をつくることで、新たな分野への対応を加速していきます」と説明しています。

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