マクラーレン「エルヴァ」に窓がついた!? より身近になったウインドスクリーンバージョンとは
マクラーレンの究極のロードカー「エルヴァ」に、ウインドスクリーンバージョンが登場した。
ヘルメットなしで公道を安心して走行できる「エルヴァ」
およそ2億円といわれているマクラーレン「エルヴァ」に、ウインドスクリーンバージョンが加わることが明らかになった。2021年5月28日にマクラーレン・オートモーディブが発表したリリースによると、間もなく生産が開始されるという。
エルヴァはマクラーレンの創始者であるブルース・マクラーレンが1960年代に開発したグループ7のレーシングカーをオマージュしたモデルだ。そのため、ウインドスクリーンもルーフも一切ない、完全なるオープンモデルである。ちなみにエルヴァは、マクラーレン独自のセグメントではアルティメットシリーズに位置するスーパースポーツだ。
ウインドスクリーンのない同種のクルマとしては、フェラーリの「モンツァSP1 & SP2」があるが、エルヴァはナンバーを取得して公道を走行できる点で、モンツァSP1 & SP2に対してアドバンテージがある。
しかもアクティブ・エア・マネージメント・システム(AAMS)が作り出す走行中の空気のシールドは、想像以上に効果絶大だ。
しかし、マーケットとしてはもっとも期待される米国の一部の州の法令を満たしておらず、また公道をウインドスクリーンレスで走行するのに躊躇するカスタマーも多かった。安全を確保するために、ヘルメット装着で公道を走行したいと思うスーパーリッチも限られていることだろう。
そうした要望に応えるためかどうかは分からないが、エルヴァにウインドスクリーンバージョンが追加されることは、大いに喜ばしいことだ。
ただし、ウインドスクリーン化による課題も残されている。それはせっかくエルヴァで実現した1300kg以下という乾燥重量の増加である。
スクリーンレスのエルヴァは、マクラーレン史上もっとも軽量のロードカーだ。ウインドスクリーンを装着することで、電子制御の雨滴感知式ワイパーや、ウインドウウォッシャー、サンバイザー、そしてもちろんヒーテッドガラスとそれを囲むカーボン・ファイバー製サラウンドが必要となる。
AAMSは搭載されないが、それでも重量増は免れない。マクラーレンではウインドウスクリーン化による重量増を20kgに抑えることを目標としているという。
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マクラーレン・オートモーティブCEO、マイク・フルーウィット氏は次のようにコメントしている。
「超軽量で極めてパワフルなエルヴァは、ドライバーに路面や自然との究極の一体感をもたらします。ドライビングの純粋な喜びを謳歌するために生まれ、私たちがこれまでに手がけたなかでもっとも特徴的でエクスクルーシブなモデルのひとつです。
ルーフとウィンドウが存在しないこのロードスターは、マクラーレンモデルにしか成し得ない、最高に爽快なオープンエアのドライビングエクスペリエンスをオーナーの皆様にご提供します。
それは、洗練されたAAMS技術が目に見えない空気の壁を作りだすスクリーンレスモデルをお選びでも、遮断性が加わったウインドスクリーンバージョンをお選びでも、そのドライビングエクスペリエンスは変わりません」
なお、ウインドスクリーンバージョンのエルヴァのスペックや性能は、現在最終評価待ちとのこと。最初のデリバリーは2021年末から開始されることになっているが、プライスや台数などはまた未公表である。
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