「クルマの持ち逃げ」が多発!? 盗難・詐欺・横領の違いは? 個人間カーシェアに新たな保険とは
最近では、クルマを購入する以外に1台のクルマをシェアする「カーシェアリング」が急速に拡大しています。なかでも、個人間カーシェアでは、滅多に借りられないような珍しい車種も多く人気が急上昇しています。しかし、その一方で盗難などのトラブルも続出しているようですが、どのような対応策があるのでしょうか。
急速に成長するカーシェア市場。 しかしトラブルも出ている?
昨今、利用者数が伸びてきているカーシェアリング市場。そのなかでも個人間カーシェアは、企業が展開するカーシェアでは、借りられないような珍しい車種も多く人気が急上昇しています。
しかし、台数や利用者数が増加するにつれて増えているのが盗難や詐欺、横領といったトラブルです。
盗難・詐欺・横領の違いは、盗難が「シェア車両のオーナーやドライバーとは全く無関係の第三者がクルマを盗むこと」。
詐欺は「最初からクルマを盗むことを前提にしてシェアをして持ち逃げすること」。
横領は「最初は盗むつもりはなかったが、シェアしているうちに欲しくなり、クルマを持ち逃げしたり返却しなかったりすること」というような違いがあります。
そうしたなかで、2015年にサービスを開始した個人間カーシェアとなる「Anyca(エニカ)」は、累計登録人数45万人、登録車両台数約2万台(約1000車種)と日本最大のカーシェアサービスに成長しました。
これまで、エニカにおいては盗難に対する保険適用はおこなわれていたのですが、詐欺や横領でクルマを持ち逃げされることにはドライバーへのフォロー含めて十分な対応ができていませんでした。
今回、エニカが新たに導入する個人間カーシェア専用保険「カーシェアプロテクト」は、エニカと損保ジャパンが共同で開発した個人間カーシェア専用の保険です。
これは、事前にクルマに適した補償プランをシェア車両のオーナーが設定し、シェアする側のドライバーはその保険を契約することで設定された補償と共により安心安全なカーシェアを利用できるという内容になります。
オーナーは 2021年6月14日以降から設定が可能で、カーシェアプロテクトの利用は同7月2日以降となります。
そのなかで、盗難・詐欺・横領トラブルに対する主な補償内容は、以下の通りです。
●車両補償金額最大1000万円
これまで盗難のみの対応が詐欺や横領にも適用。さらに限度額300万円だった車両補償金額がオーナー側の任意で600万円または1000万円の選択肢を用意。
●運転中以外の事故や盗難も補償範囲に
シェアしているクルマの使用中、または管理中の盗難・衝突・接触や偶発的な事故も補償の範囲とする。
●詐欺横領も補償範囲に
万が一のトラブルや事件などの詐欺・横領によってクルマに損害が生じた場合に、設定金額を限度に保険金がオーナーに支払われる。
そのほか、これまで個人間カーシェアでは当事者間で解決が原則でしたが、エニカの保険では24時間対応のサポートセンターが開設されています。
※ ※ ※
今回の個人間カーシェア専用保険を開発したのは「個人間カーシェアをさらに一般化させるためには、最大の課題である事故やトラブルなどの不安に真正面から向き合うことが必要」という想いから誕生したといいます。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。