もう二度と出ることはないかも? メーカーのイメージから離れた車5選
国産メーカーでもあった! イメージできないクルマとは
●スバル「ブラット」
アメリカでは古くから今に至るまで、ベストセラーカーといえばピックアップトラックです。日本の軽自動車と同じく税金や保険の面で優遇されているという背景があり、仕事で使われるだけでなく若い世代が乗るクルマとしても普及しました。
このピックアップトラック人気に追従するため、1970年代の初頭にスバルのアメリカ法人は小型ピックアップトラックの開発を本社に打診。
そして1977年に、初代「レオーネ」をベースにしたモノコックボディのピックアップトラック「ブラット」をアメリカで発売しました。
フロントまわりはレオーネに準じたデザインですが、2人乗りのキャビンから後ろは純粋なトラックです。
初期のモデルはアメリカの高額な関税を回避するために、荷台にプラスチック製のシートが2脚装備され、乗用車として輸入したことから価格を低く抑えたといいます。
駆動方式は全グレードが4WDで、エンジンは当初1.6リッター水平対向4気筒のみでしたが、1981年に2代目が登場すると1.8リッター自然吸気とターボを設定。
悪路走破性が高いだけでなくスタイリッシュなデザインも評価され、アメリカでは1987年まで、欧州やオーストラリア、ニュージーランドなどでは1994年まで販売していました。
●ダイハツ「ラガー」
2019年11月に発売されたコンパクトSUVのダイハツ「ロッキー」は、かつてラインナップしていた本格的なクロスカントリー4WD車の名前を踏襲して話題となりましたが、さらにもう1台のクロスカントリー4WD車「ラガー」がありました。
ラガーは1984年に、ジープタイプの4WD車「タフト」の後継車としてデビュー。ラダーフレームのシャシに前後リーフリジッドサスペンションという、クロスカントリー4WD車の王道のレイアウトが採用されました。
エンジンは全車2.8リッター直列4気筒OHVターボディーゼルで、トランスミッションは5速MTのみを設定。
ボディタイプは全車3ドアで、車体後部が幌の「ソフトトップ」、同じくFRP製の「レジントップ」、すべてスチール製の「ハードトップ」の3タイプを展開しました。
1995年に国内向けの生産を終了しましたが、欧州など海外向けは継続して2002年まで販売されました。
ダイハツというと軽自動車や小型乗用車のメーカーというイメージが強く、本格的なクロカン車をつくっていたとは今では想像できないのではないでしょうか。
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新たなジャンルのクルマを販売するのは、相当に大変なことです。それは技術的な面だけでなく、ブランドイメージという面もあります。
たとえばプレミアムSUVのポルシェ「カイエン」はデビュー当初、生粋のスポーツカーメーカーであるポルシェがSUVをつくったことで賛否が大きく分かれたほどです。
結果的にカイエンは大成功を収めましたが、古くからのポルシェファンには相当ショッキングな出来事だったのではないでしょうか。
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