ライバルは「ミウラ」! フェラーリ「デイトナ」のオープンモデルは3億円!?

正真正銘の正規モノ「デイトナ・スパイダー」の判別方法

 ここでひとつの疑問が生じるのは、なぜフェラーリは365GTB4でミッドシップ方式を選択しなかったかということだろう。

 それはミッドシップよりも、フロントミッドシップの方が、限界域でのコントロール性が容易だとフェラーリのエンジニアが判断したためだとされている。

 実際に365GTB4はモータースポーツの世界でも圧倒的な強さを発揮し、1967年のデイトナ24時間では、総合で1位から3位までを独占している。365GTB4の「デイトナ」という愛称は、この時の快挙を祝したものだ。

●1971 フェラーリ「365GTS/4デイトナ・スパイダー」

フェラーリ・クラシケの認証を取得している出品車「デイトナ・スパイダー」は36番目に生産された個体だ(C)2021 Courtesy of RM Sotheby's
フェラーリ・クラシケの認証を取得している出品車「デイトナ・スパイダー」は36番目に生産された個体だ(C)2021 Courtesy of RM Sotheby's

 アメリア・アイランド・オークションの主催者であるRMサザビーズでは、365GTB4のオープンモデル「デイトナ・スパイダー」の生産台数を121台と解説しているが、実際にはクーペモデルのルーフをイタリアのカロッツェリアなどで切断し、スパイダー化したモデルも存在するので、いわゆる見かけの台数はそれよりもさらに多い。

 ここで重要なのが、フェラーリ・クラシケの認証である。出品車にはもちろんクラシケのレッドブックが備えられており、出品車は36番目に生産された個体であることが判明している。

 ラインオフした後、1972年2月にコネチカット州グリニッジにあるルイジ・キネッティのディーラーに納入。同年4月のNYモーターショーに展示されてからわずか数週間で、カリフォルニア州のカスタマーに販売された記録が残っているという。

 エクステリアとインテリアは、非常に美しい状態を保っており、走行距離は1万3020マイル(約2万800km)。2008年にフロリダ州のパームビーチで開催された、キャバリーノ・クラッシックでは、プラチナ賞を見事に獲得するなどその履歴もまた素晴らしい。

 参考までにこのモデルのエスティメート(予想落札価格)は、225万?275万ドル(邦貨換算約2億4600万円?3億100万円)。そのリザルトがフェラリスタの間で大きな話題となっており、引き続きVAGUEでも注目していきたい。

【画像】121台しか生産されなかった「デイトナ・スパイダー」を見る(24枚)

「えっ!カッコいい!」 マツダの「スゴいSUV」登場! どこが良いの?

画像ギャラリー

1 2

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす

【NEW】自動車カタログでスペック情報を見る!

最新記事

コメント

本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー