便利? それとも不便!? EVのあるライフスタイルをあらためて考えてみた
ライフスタイルを少し変えただけで見えてくるもの
先日、アウディ関係者からこんな話を聞いた。
あるユーザーがEV「e-tron」を購入した。このオーナーは集合住宅に住んでいて、自宅に充電施設を設置することができない。それでも幸運だったのは、クルマで通う勤務先までの距離があまり遠くないので、毎日e-tronで通勤しても、充電は週に1度で済むことにあった。
そして一週間が終わると、急速充電施設が整った近所のホテルに出かけていき、そこでe-tronを充電。
オーナーは、ホテルのカフェでゆったりと寛ぎの時間を過ごしたり、仕事に関連する新しいアイデアに思いを巡らせるのだという。「いまでは、週に一度のこの時間が、私にとってはとても大切なものになっています」
e-tronオーナーは、感謝の気持ちを込めてアウディのセールスマンにそう語ったそうだ。
話は少しずれるが、新型コロナウィルス感染症が蔓延して以降、私はなるべく自転車で移動するように心がけている。もちろんクルマで出かけても構わないのだが、目的地が都心の場合、そうすると渋滞や駐車場の心配をしなければいけない。
ところが自転車であれば渋滞の心配はなく、探せば駐輪場も豊富にある。しかも、交通費はゼロ円。駐輪場も、たいていは2時間まで無料だ。おまけに健康にいい。CO2をほぼ排出しないので、環境にだって優しい。反対に弱点は、荷物があまり積めないのと、雨が降る日は使えないということ。汗をかいたら着替えないといけないのも、自転車が不便な点のひとつだ。
それよりもなによりも、自転車で移動するのはなんだか清々しい。クルマと違って、街の景色などで新たな発見があったりするのも楽しい。つまり、単なる移動を越えた喜びを、自転車に乗っていると味わえるのだ。
じつはEVにも似たところがある。
たしかに現状、航続距離とか充電とか、不便はつきまとう。航続距離を超える遠隔地まで急に出かけなければいけなくなったときも、EVでは都合が悪い。
でも、EVに乗っていると、自分が環境に優しいことをしているという満足感がある。まあ、これについては異論があるかもしれないが、少なくとも進歩的な気分を味わえるのは間違いないだろう。
自分のライフスタイルをちょっとだけ変えてEVを受け入れてみる。EVに乗る喜びや満足感を得るためには、そんな工夫も必要なのかもしれない。
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