高性能車にとって、まさに冬の時代! 2000年代初頭に姿を消したスポーツカー5選
最後となったモデルと、復活を遂げることになるスポーツカー
●マツダ「RX-7」
マツダは1991年に、ロータリーターボエンジンを搭載した次世代のスポーツカー、アンフィニ「RX-7」(FD3S型)を発売。
流麗なフォルムに255馬力のロータリー・2ステージツインターボエンジンを搭載し、名実ともにピュアスポーツカーとして一躍人気を獲得しました。
外観はロングノーズ・ショートデッキ、さらにダブルバブルのルーフやリトラクタブルヘッドライトといった古典的なエッセンスを採用しつつも、複雑な曲面を組み合わせたことで斬新なスポーツカーフォルムを実現。
さらに、ボンネットやサスペンションアームをアルミ製とすることで、車体の軽量化とともに優れたハンドリング性能を獲得しています。
デビュー後も繰り返し改良がおこなわれ、1999年には最高出力280馬力に到達。より走りを極めた魅力的な限定車や特別仕様車も登場しました。
しかし、強化された排出ガス規制をクリアすることなく、2003年に生産を終了。同年には実質的な後継車である「RX-8」が登場しましたが、自然吸気エンジンのみだったことからハイパワーなロータリーターボエンジン搭載車は、RX-7が最後のモデルです。
●日産「フェアレディZ」
日産だけでなく日本を代表するスポーツカーの「フェアレディZ」は、1969年に誕生。これまで50年以上の歴史を刻んできましたが、とくに印象に残るモデルといえば4代目の「Z32型」です。
Z32型 フェアレディZは1989年に発売され、R32型 スカイラインGT-Rよりも先に最高出力280馬力を実現。このZ32型がきっかけで、長きにわたって国内メーカーの馬力自主規制が始まりました。
また、外観のデザインは3代目までのフォルムから一変して流麗かつワイドさを強調したフォルムとなり、国内外から高く評価されました。
エンジンは前述の通り280馬力を誇る3リッターV型6気筒DOHCツインターボの「VG30DETT型」と、230馬力の自然吸気「VG30DE型」を設定。
足まわりには新たに4輪マルチリンクを採用したことで、高い運動性能を発揮し、スポーツカーとしてのポテンシャルも一気に向上しています。
しかし、排出ガス規制の強化だけでなく日産の経営状態悪化もあり、2000年に生産を終了して一旦はフェアレディZの歴史に幕を閉じました。
そして、2002年にデザインを原点回帰し、エンジンも全車自然吸気に換えて復活を遂げ、もうすぐ7代目の登場が控えています。
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まさに2000年代初頭はスポーツカーにとって冬の時代でした。ほかにも日産「シルビア」や三菱「FTO」などが同時期に消え、ホンダ「NSX」も2005年に生産終了となっています。
しかし、2007年に日産「GT-R」が誕生し、2018年にNSXが、2019年にはスープラも復活しており、どのモデルも優れた環境性能と安全性能を実現しながら、かつてとは比べられないほどの高い走行性能を獲得。
今後は新たな世代として、電動化や先進安全技術が充実したスポーツカーの登場も予想されます。
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