なぜ駅から近いコインPは料金が高い? 駐車料金の決め方のカラクリとは
街中で見かけるコインパーキング。場所によって料金が異なりますが、どのような基準で決められるのでしょうか。また、コインパーキングでのトラブルや問題点、注意点などについて、パーキングビジネスを専門にする社団法人「日本パーキングビジネス協会」に聞いてみました。
駅からの距離や周辺の利用状況で適正な利用料金を算出
いまでは街中で当たり前のように見かけるコインパーキングは、とくに都市部や繁華街で増えており、2007年から増加傾向が続いています。
2006年に改正された道路交通法によって路上駐車の取り締まりが強化されたことや、2008年に発生した金融危機、いわゆる「リーマンショック」によって空いた土地をコインパーキングとして活用したことが増加の要因だといわれています。
駐車場は全国に4万4583か所存在しています(2019年時点・日本パーキングビジネス協会調べ)。これは、ホテルや商業施設、月極駐車場なども含まれた数字ですが、届出がある駐車場でこの数ですから実際はもっと多いでしょう。
またコインパーキングに関しては、東京都では2014年の4125か所が2019年には9957か所まで増加。大阪府に至っては2014年の1621か所に対し2019年では5563か所にまで増加するなど、都市部で増加が続いている状態です。
今後は増加数が多少は鈍化するかもしれませんが、それでも繁華街や主要駅周辺は相変わらず高い需要が見込まれています。
クルマで出掛けたときに利用するコインパーキングですが、場所によって料金が異なることがあります。どのような基準で料金が設定されているのでしょうか。
そこで、コインパーキングの管理や発展に尽力している「一般社団法人 日本パーキングビジネス協会」に、料金設定までの流れを聞いてみました。
「駅からの距離や周辺にあるコインパーキングの利用状況、料金システム、駐車場までの導線などを加味して適正な価格を設定しています。また需要が高い昼間は料金を高く設定し、需要が下がる夜間は安くする、また上限設定なども考えたうえでの料金設定になっています」
確かに、周辺と比較して1か所だけ極端に高かったり低かったりすると、それだけで利用状況が大きく変わってしまうなど不公平感も出てしまいます。周辺エリアごとに同一の料金設定にあえてしているのが現状のようです。
また、料金に「地価」や「立地条件」などが影響しているのは間違いないところですが、日本で1番高いとウワサになっているコインパーキング(東京都渋谷区)の料金は「10分/600円」と、1時間クルマを停めると3600円という高額な料金になります。
東京でもっとも賑わっている繁華街のひとつである渋谷駅から徒歩数分という商業エリアのど真ん中ということを考慮すれば地価も相当高いはず。交通機関と連動して人が集まる地域は、コインパーキングの料金も高く設定されているのです。
10分/600円なら1時間では3600円なのでは?
このたびはご指摘をいただき、誠にありがとうございます。
修正いたしました。
10分600円だと1時間3,600円ではないのかな?
このたびはご指摘をいただき、誠にありがとうございます。
修正いたしました。