日本で売れば「RVブーム」の再現なる? 海外専用のイケてるクロカン車5選
海外で生き残ったいすゞのSUVとジムニーの意外な派生車とは
●いすゞ「mu-X」
現在いすゞは中大型のトラックメーカーとして知られていますが、2002年までは乗用車を販売しており、最後の自社製モデルだったのが「ビッグホーン」や「ミュー」といったクロカン車でした。
しかし、いすゞは日本での乗用車販売を終了した後も海外ではピックアップトラックを販売しており、2014年にはピックアップトラック「D-MAX」のラダーフレームをベースに開発されたクロカン車の「mu-X(ミューエックス)」を発表。現在はタイ、オーストラリア、フィリピンなどで販売されています。
ボディサイズは全長4825mm×全幅1860mm×全高1860mmと、ミドルクラスSUVとしては標準的なサイズで、外観はアグレッシブなデザインのフロントフェイスに対しスマートな印象のサイドラインが特徴で、張り出した前後フェンダーは力強さを表現しています。
搭載されるエンジンは、最高出力177馬力の3リッター直列4気筒ターボディーゼルを基本とし、駆動方式は2WDと4WDを設定。
mu-Xは日本で販売されていないにもかかわらず、2014年度グッドデザイン賞を受賞するなど、今も国内のいすゞファンから注目される存在です。
●スズキ「ジムニー ライトコマーシャル・ヴィークル」
現行モデルのスズキ4代目「ジムニー」は、今も納車まで1年ほどかかるスマッシュヒットを続けています。
また、開発当初からグローバルでの展開を想定しており、日本における登録車の「ジムニーシエラ」は左ハンドルも設定。すでに欧州や中南米、中東、アフリカなどでジムニーの名で発売され人気となっています。
国内のジムニーはマイナーチェンジや年次改良、グレード拡充などの動きはありませんが、欧州では2020年9月に早くも日本で販売されていない派生車が登場。
それが「ジムニー ライトコマーシャル・ヴィークル」です。
その名のとおり商用車として開発されたモデルで、室内はリアシートを撤去して後席部分は863リッターを誇る大容量の荷室となっています。
また、フロントシートと荷室の間には、荷崩れしても安全な格子状のパーテーションを設置。荷室はフラットな床面を採用するなど実用性が考慮されています。
外観はジムニーシエラの廉価グレード「JL」とほぼ同じで、エンジンや駆動系のスペックは変わっておらず、先進安全技術も標準装備されています。
ジムニー ライトコマーシャル・ヴィークルは、キャンプなどのアウトドアレジャーやアウトドアスポーツに最適なモデルとして、日本でも需要があるのではないでしょうか。
※ ※ ※
日本において本格的なクロカン車は、その性能をフルに発揮できる機会は極めて少ないです。
むしろ、燃費が悪い、うるさい、乗り心地が悪い、高速性能や直進安定性が劣るなどネガティブなイメージもあります。しかし、現代のクロカン車は改良が進んでおり、ひと昔前のモデルとは比較にならないでしょう。
さらに機能美という点ではスポーツカーに通じる部分があり、オーバースペックなところも大いに魅力的に思えてしまいます。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。