なぜ販売7年目も好調? トヨタ「ヴォクシー」がミニバン3兄弟で一番売れる訳
トヨタのミドルサイスミニバン「ノア/ヴォクシー/エスクァイア」の3兄弟。そのなかでも、最近ではヴォクシーの販売が好調だといいます。なぜ、同様のパッケージを展開する3兄弟のなかで、ヴォクシーの人気が高いのでしょうか。
ヴォクシー人気にはどのような秘密があるのでしょうか
トヨタのミニバン「ヴォクシー」の現行(3代目)の販売開始は、7年前となる2014年1月です。
通常なら既にモデル末期時期で、あまり販売台数も見込めないですが、2020年の登録車販売台数データでは10位となっています。ビッグマイナーチェンジをしていないのに、なぜ現在でも人気なのしょうか。
ヴォクシーの兄弟車として、トヨタは「ノア」と「エスクァイア」をラインナップ。2020年4月末までは、ノアがカローラ店、ヴォクシーがネッツ店、エスクァイアはトヨタ店・トヨペット店それぞれで専売されていました。
しかし、2020年5月以降は全販売店で併売化が開始され、現在では3モデルが混在する形で販売。なお、同年4月30日にはヴォクシーとエスクァイアのグレードが整理されるなど、併売化を見越した動きがおこなわれています。
そうした販売面の変化があったなかで、現行ヴォクシーは併売前後も変わらずに、ノア/エスクァイアよりも販売台数では上位にランクイン。
2020年の登録車販売台数ランキングでは、10位ヴォクシー(6万9517台)、16位ノア(4万5434台)、28位エスクァイア(2万6368台)とそれぞれ差が付いています。
この3兄弟は、基本的な装備やメカニズムは変わらないのに、どうしてこのような差ができるのでしょうか。
その要因として、ヴォクシーがもっとも「明確な個性があるから」だといえます。
元々ヴォクシーはノアから派生したモデルで、プレーンでシンプルな印象を持つノアに対してヴォクシーはワイルドさや力強さといった特徴を持っています。
そのため、ヴォクシーはノアよりもスポーティでファッショナブルな若年層ファミリー向けという印象を受けます。
また、3代目ノア/ヴォクシーからラインナップに加わったエスクァイアは、ノア/ヴォクシーと比べてより高級感を演出する方向性のモデルとなり、若干高い価格設定です。
もともとトヨタ・トヨペット店で販売されていたこともあり、高級志向のユーザーをターゲットとしたエスクァイアですが、全車併売化されたいまでは、価格設定が高いことから少し厳しい戦況といえます。
また、高級なミニバンが欲しいのであれば、ひとつ上のクラスとして「アルファード」や「ヴェルファイア」を狙うという声もあるのでしょう。
他メーカーを見てもワイルドさを売りにしているモデルは、このクラスでは日産「セレナ ハイウェイスター」くらいでほかにはいません。このような唯一無二となる個性もヴォクシー人気の理由といえそうです。
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