「馬力」と「トルク」は何が違う? よく聞く「パワーウェイトレシオ」とは?

加速性能はクルマの車重が大きく影響する?

 しかし「大排気量エンジンを搭載した超ハイパワーのモンスターマシンが1番速い」とはいえないのが難しいところです。

 その証拠に、もうひとつのキーワードとなる「パワーウェイトレシオ」というものがあります。

国産車最高のパワーウェイトレシオを記録したレクサス「LFA ニュルブルクリンクパッケージ」(2.6kg/馬力)
国産車最高のパワーウェイトレシオを記録したレクサス「LFA ニュルブルクリンクパッケージ」(2.6kg/馬力)

 これは、かんたんにいえば「車両重量÷馬力」で算出できる数値で、1馬力が負担する車重を表します。

 例えば、300馬力で2トンのクルマ(6.67kg/馬力)は、160馬力で1トンのクルマ(6.25kg/馬力)に数値では負けてしまうということになります。

 この最高峰がF1などのフォーミュラマシンで、パワーウェイトレシオは1を切るレベルといわれています。

 高性能スポーツカーでも3.0kg/馬力なので、フォーミュラマシンの加速力が怪物級であることがわかります。

 実際の市販車であれば、7.0kg/馬力より小さい数字なら高性能と評価されるようです。

 ちなみに、スズキ「スイフトスポーツ」の場合、最高出力140馬力で車重は970kg(6速MT)。パワーウェイトレシオも6.9kg/馬力となります。

「馬力がある=スピードが出る」「トルクが太い=スムーズに加速して乗りやすい」「パワーウェイトレシオ=クルマの持つ運動神経」というように覚えておくとよいでしょう。

※ ※ ※

 馬力とトルク、パワーウェイトレシオの関係性を応用すると、「車重が軽いクルマ=同じ速度で走ってもエンジンへの負荷が少ない=燃費が良くなる」ということにもつながることが分かります。

 エコカーやEVでも「軽いクルマ」は環境性能が良くなりますが、一方で安全性確保のためにはそれなりのパーツや機能を搭載する必要があり重量が増してしまいます。

 このバランスが取れたクルマが本当の意味で「良いクルマ」だということになりそうです。

【画像】約480馬力のV8搭載! レクサス「IS500 Fスポーツパフォーマンス ローンチエディション」を見る(35枚)

参加無料!Amazonギフト券贈呈 自動車DXサミット BYD登壇 最新事例を紹介(外部リンク)

画像ギャラリー

Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ

2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。

1 2

実績500万人超!お得に車売却(外部リンク)

新車不足で人気沸騰!欲しい車を中古車で探す

【NEW】自動車カタログでスペック情報を見る

【2025年最新】自動車保険満足度ランキング

最新記事

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー