「ハイエース」改造のキャンピングカーに熱視線? トヨタも全国展開模索!? アウトドア強化続出の訳
キャンピングカーらしい世界観の「リラクベース」とは?
じつは全販売店全車種併売化というトヨタ車販売店にとって大きな展開となる前にも、トヨタはじわじわと広まり始めていたキャンピングカーブームを先取りしようと、トヨタ車販売店(当時はトヨペット店)でハイエースなどを使ったカスタマイズ事業を一気に広めようとした時期がありました。
それは、2017年11月末のことでした。
ハイエース生誕50周年を機に、第5世代の一部改良がおこなわれたのと同時に、モデリスタからキャンピングカーのイメージを強調したコンプリートカー「Relaxbaxe(リラクベース)」が発売されたのです。
トヨタが報道陣や販売店関係者などを東京・メガウェブに集めて開催したハイエース生誕50周年記念・記者会見には、筆者(桃田健史)も参加しています。
その際、ハイエースの開発者やトヨタ国内営業の関係者らは「全国の販売店の一角に、ハイエースや各種SUVをアウトドア向けにカスタマイズできる専用スペースを設けていきたい」と、今後の抱負を語っていました。
しかし、そうしたトレンドが全国的に大きく展開されるまでには至らず、現在のように一部の販売店が独自の経営方針のなかでキャンピングカーやアウトドアの事業を展開するにとどまっています。
「リラクベース」以降、モデリスタやトヨタ関連ブランドから、キャンプをイメージしたコンプリートカーは発売されていません。
では、今後もこの分野は200系ハイエースが主役であり続けるのでしょうか。フィリピンなどで先行発売された、300系「グランエース」は、ボディサイズが大きいなどの理由から日本導入はないのでしょうか。
業界内での“各種の噂”では、日本では当面200系継続といわれているようで、そのためにトヨタ販売店各社も200系での各種事業展開を強化しているとも考えられます。
そのうえで、近い将来には商用車と乗用車の垣根を超えたようなハイエースサイズの新型車、例えるならばホンダ「N-VAN」のような発想のトヨタ大型商用車が登場する可能性が考えられます。
トヨタ本社ではいま、レクサスを含めて「コトづくり」に対するさまざまなプロジェクトが動き出そうとしている気配を感じます。
Writer: 桃田健史
ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
近著に「クルマをディーラーで買わなくなる日」(洋泉社)。
キャンピング車をディーラーへ持ち込んだ暁にはさんざん毒つかれたが、そういうのを今度は手前で売るってか。
キャンピングカー兼日常使い仕様みたいな中途半端なの欲しい人いるんですね。
ハイエース買うよりは小型なキャンピングトレーラーを牽引した方が便利だと思いますね。
キャンピングカーとしてガンガン使いたい人は絶対カムロードベースのキャブコン買うべき。
中途半端なのは無駄金捨てるだけ。
災害時の避難先と新型コロナウイルス対策でのリモートワークのシェルターということを考えると、普段使いに使用しているハイエースのキャンパー仕様の需要はあるでしょう。
思考を柔軟にすると、このような需要があることを十分予測できるでしょう。
牽引のキャンピングカーでは、スペースをとってしまうし、めったに使うものではない。
時代が変わると、カーディーラも売るものが変わってくる。だから、キャンピングカーも売る。
その時代に応じたものを売っていかないと、商売が成り立たない。