コロナ禍でカーシェアよりレンタカーが人気!? 2021年レンタカーサービス顧客満足度調査結果

CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関であるJ.D.パワー ジャパンが、2021年レンタカーサービス顧客満足度調査の結果を公開しました。

感染予防意識の高いユーザーからの需要増

 CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関であるJ.D.パワージャパンが、2021年のレンタカーサービス顧客満足度調査(SM)を実施し、その結果を発表しました。

コロナ禍でクルマを運転するイメージ
コロナ禍でクルマを運転するイメージ

 同調査は半年以内にレンタカーを利用したユーザーを対象に、2021年1月に実施されたもので、Go Toトラベル事業の実施期間や新型コロナウイルス第2波、第3波といった期間中において、レンタカーを利用したユーザーが回答しています。

 まずは、新型コロナウイルスの感染拡大以降、レンタカー利用において変化した事象を聞いてみたところ、「旅行や移動時の感染予防対策のため、電車やバスなどの公共交通機関の替わりにレンタカーを利用した」が19%でもっとも多く、続いて「ハンドルなどの除菌や運転中の換気などの感染予防対策をおこなうようになった」が15%でした。

 これは、旅行や移動時の3密回避のための対策として利用したユーザーや、また利用中においても自ら率先して感染予防に努めたユーザーが多いことがうかがえる結果です。

 また、「レンタカー会社の新型コロナウイルスの感染予防対策や取り組みを気にするようになった/確認するようになった」も14%と、3番目に多く挙げられ、事業者側の取り組み施策を意識しながらレンタカーの利用をおこなっているユーザーも多いことがわかりました。

 次に、カーシェアリングサービスではなくレンタカーを利用した理由について聞いてみると、「クルマを借りることがたまにしかないから」が27%ともっとも多く、続いて「旅行先や出張先などで利用したかったから」が24%、「長時間(1日以上)利用したかったから」が23%と、上位となっているものの、11%が「車内の清掃・消毒が行き届いていると思ったから」と回答。

 コロナ禍において、返却の度に清掃や消毒が徹底されているという安心感は、カーシェアにはないレンタカーならではの強みともいえ、この先もユーザーへの安心感を醸成していく取り組みが重要となることが予想できる結果となっています。
 
 また、近年いくつかのレンタカー会社においては、予約や支払、出発・返却における手続きや開錠・施錠までのすべてを利用者自身でおこなう「無人貸し出しサービス」の提供を始めており、店舗での待ち時間や他人との接触が少ないといったメリットも挙げられ、コロナ禍において需要が高まることが期待されています。

 実際に「無人貸し出しサービス」でレンタカーを利用したユーザーは、前述のレンタカー利用理由において「車内の清掃・消毒が行き届いているから」という点をあげる傾向が高く、またレンタカー会社の選定においても感染防止への対策や取り組み面を評価している傾向が見られました。

 これらの結果から、新型コロナに対する意識や懸念が強いユーザーほど、レンタカーの無人貸し出しサービスを選んでいることがうかがえ、この先もコロナとの共存がしばらく続いていくことが予想されるなか、各社においては、レンタカーならではの「安心感」と「非接触」の両ニーズを捉えたハイブリットなサービス提供が今後も期待されているようです。

 レンタカーサービス総合満足度ランキングは、以下のとおりです。

 第1位:トヨタレンタカー(718 ポイント)
 第2位:日産レンタカー(715ポイント) 
 第3位:タイムズカーレンタル(714ポイント)

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