ゴリゴリのデザインがカッコイイ! エアロパーツ満載の車3選

メーカーのイメージを超越したゴリゴリのセダンとは!?

●メルセデス・ベンツ「190E 2.5-16 エボリューションII」

レースでの効果を期待してエアロがデザインされた「190E 2.5-16 エボリューションII」
レースでの効果を期待してエアロがデザインされた「190E 2.5-16 エボリューションII」

 昭和の時代、メルセデス・ベンツのクルマといえば、セレブに愛される高級車の代表的存在でした。

 しかし、安価なエントリーモデルを出すことでさらなる顧客拡大を図るため、1982年に「190シリーズ」が欧州で発売。190シリーズは当時のメルセデス・ベンツ車のなかでもっともコンパクトなセダンとして開発され、日本でも1985年に発売されるとヒットを記録。

 日本におけるメルセデス・ベンツの普及を加速させた立役者でした。

 そして1986年には190Eをベースに、F1でも名を馳せた「コスワース」によって開発された175馬力の2.3リッター直列4気筒DOHCエンジンを搭載する「190E 2.3-16」が登場し、ドイツツーリングカー選手権(DTM)に参戦。

 さらに1988年には、DTMのレギュレーション変更に合わせて排気量を2.5リッターにアップし最高出力200馬力を発揮する「190E 2.5-16」がデビューしました。

 これだけでは終わらず、1989年には、さらにチューニングされたエボリューションモデルの「190E 2.5-16エボリューションI」が、1990年には最高出力を235馬力まで高められた「190E 2.5-16エボリューションII」が、それぞれ500台生産されました。

 なかでも190E 2.5-16エボリューションIIは、市販車とは思えないほどアグレッシブなデザインのエアロパーツが装着された異質なモデルです。

 外観は前後のアンダースポイラーに巨大なリアウイング、別体のオーバーフェンダーが装着されるなど、実際のレースで効果が発揮されることを前提で開発されました。

 もともとはベーシックモデルだった190Eが、まさに戦闘機へと変貌しています。

※ ※ ※

 日本において1970年代までエアロパーツは悪の存在でした。レーシングカーを模したエアロパーツは、暴走行為を助長するという運輸省(現在の国土交通省)の判断があったためです。

 本来、法律に違反していなければエアロパーツは装着できたはずですが、とてもメーカー純正は認可されず、消えていきました。

 その後、徐々に認可が緩和されると1980年代に一気に広まったということです。

 現在はきちんと安全基準や保安基準に適合していれば、かなり大胆なエアロパーツも装着が可能ですが、一時期ほど過激なエアロパーツは減った印象があり、シンプルなものが好まれるようになりました。

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