【ひな祭り】ひな飾りの「御所車」ってどんな車? 飾りから「牛」が消えた訳
ひな飾りのなかにある「御所車」(ごしょぐるま)はいったいどんなクルマなのでしょうか。吉徳の広報担当者に聞きました。
“動力源”が激減? 最近の商品で起きた変化とは
3月3日は女の子の健やかな成長を願う「ひな祭り」です。女の子のいる家庭ではひな人形が飾られることもありますが、細やかなひな道具のなかのひとつに「御所車」(ごしょぐるま)というクルマがあります。いったい、どんなクルマなのでしょうか。
御所車の特徴について、東京・浅草橋に本店を構え日本人形を取り扱う株式会社吉徳(以下、吉徳)の広報担当者に聞いたところ、次のように説明します。
「ひな道具に含まれる御所車は、平安時代の身分の高い方(皇族や貴族)の乗りものを模したものです。
近年販売されるひな人形では、ふたりだけの親王飾りや、あっても三人官女までの三段飾りが人気となっていますが、童謡の歌詞にあるように飾ることも含めてひな人形を楽しみたいというお客さまを中心に、御所車も含まれる段数の多い商品を選んでいただいている状況です」
ちなみに最近の事情について聞くと「昔の商品ではけん引する牛もセットだったことが多いのですが、職人が減少したことによりいまでは御所車だけのことが多く、弊社ではいま牛がセットの商品は店頭にありません」と吉徳の広報担当者は説明します。
それでは、ここでクイズです。
ひな道具の配置において、一般的に御所車は段上でどの位置に置かれるでしょうか。
【1】向かって左
【2】中央
【3】向かって右
※ ※ ※
正解は【3】の「向かって右」です。
吉徳によると、御所車が置かれる段には向かって左に御駕篭(おかご)、中央に重箱、そして向かって右に御所車が配されるのが一般的ということです。
なお、よくいわれる“ひな祭りを過ぎたらすぐにひな人形をしまった方がよい”という言説について聞いたところ、吉徳の広報担当者は「とくにそういうことはありません。おそらく季節ものの飾りをいつまでも飾っているのはよくない、という教育上の理由ではないでしょうか」と話します。
おすすめのしまうタイミングについては「人形は湿度に敏感です。そのため、晴れた日によく乾かした状態でしまうのがおすすめです」(吉徳広報担当者)ということです。
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