電動化進んだ「スライドドア」なぜドアノブ必要? ワンタッチ開閉可能もボタンだけにならない訳
クルマの鍵穴は必要ない存在になった?
電動スライドドアや電動バックドアの経緯は分かりましたが、前席ドアについてはどうなのでしょうか。
ドアノブの存在意義に関しては、スライドドアと同様の考えから残っていますが、最近ではこれまでドアノブで目立っていた鍵穴が見えづらい場所に配置されているといいます。
これは、前述のスマートキーが普及したことが大きな要因とされますが、スマートキーは電池で作動するため、電池残量が少ない場合などでは、施錠・解錠できないこともあります。
そのような場合には、スマートキーに内蔵されているエマージェンシーキーを取り出して、鍵穴に差し込んで使用するため、スマートキーが普及した現在でも多くの市販車にはドアノブ付近に鍵穴が存在するのです。
しかし、輸入車などでは以前から外から目立つ場所に鍵穴が存在しない車種が多く、そのほとんどはドアノブを引いた際の奥側に移設されています。
では、なぜ国産車でも鍵穴を目立たない場所に配置するようになったのでしょうか。
その要因について、マツダの担当者は、次のように話します。
「マツダでは、2019年から投入している新世代モデルの『マツダ3』と『CX-30』から目立たない場所に鍵穴を移設しています。
デザイン面からすると、洗練されたエクステリアデザインを作り上げる際にどうしてもボディ側面にある鍵穴が目立ってしまいます。
実際にエマージェンシーキーを使う機会は滅多にないこともあり、見えない場所に移設しました。
また、スマートキーの場合にはドアノブに設置されるゴムのボタン部分や触れると施錠・解錠されるセンサー部分もできる限り目立たないよう、細部まで作り込んでいます」
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レクサスなども市販されるほとんどの車種で鍵穴を見えない位置に移設しています。
今後も、ドアの開閉はデザイン面や機能面において、よりスマートなものに変わっていくのかもしれません。
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