「XJ」終了!? ジャガーはピュアEVのみ生産へ! ランドローバーは5年間で6種類のピュアEVを市場投入

ジャガーはピュアEVのみとなる

「Reimagine」戦略では、適正規模、目的、編成を見直し、ラグジュアリー業界において品質と効率性における新たなベンチマークのスタンダードの確立が掲げられている。この取り組みの中核であり、ジャガーとランドローバー、ふたつのブランドの異なるパーソナリティを明確にしていくのが、新たなアーキテクチャー戦略である。

●新たなアーキテクチャー戦略

2030年までに、ジャガーでは100%、ランドローバーでは約60%が、ピュアEVとなる予定
2030年までに、ジャガーでは100%、ランドローバーでは約60%が、ピュアEVとなる予定

 ランドローバーでは、Modular Longitudinal Architecture(MLA)を積極的に活用していく。これにより将来の製品ラインナップの進化に合わせ、電動化された内燃機関(ICE)やフル電動化のバリエーションに対応していく。さらに、ピュアEVに特化したElectric Modular Architecture(EMA)も使用し、先進的な電動化ICEをサポートする。

 ジャガーのモデルは、将来的にピュアEVアーキテクチャーのみとなる。

 また、「Reimagine」戦略には、簡素化(シンプル化)の実現も含まれている。具体的には、工場ごとに製造されるプラットフォームとモデルの数を統合することで、ラグジュアリー業界の効率的な規模と品質の新たなベンチマークのスタンダードを確立することだけでなく、調達の合理化や、地域循環型経済のサプライチェーンへの投資を加速させることも可能となるからだ。

 英国ウェストミッドランド州ソリハルは、MLAアーキテクチャーを製造するとともに、今後、ジャガーのピュアEVのプラットフォームの製造拠点にもなる予定だ。

* * *

 タタ・サンズ、タタ・モーターズおよびジャガー・ランドローバーの会長であるN・チャンドラセカラン氏は次のように述べた。

「『Reimagine』戦略によって、タタ・グループのビジョンやサステナビリティにおける優先事項との調和を図りながら、ジャガー・ランドローバーは目標の達成に向けて大きく加速します。同時に、ジャガーはその可能性を示し、ランドローバーは時代を超越した魅力をより一層強化し、両ブランドがお客様や社会、そして地球にとって責任ある企業の象徴となれるよう支援していきます」

 また、ティエリー・ボロレ氏は最後に、次のようにコメントした。

「人を中心に据えた企業として、ジャガー・ランドローバーは単にモダン・ラグジュアリーを再定義するだけでなく、ジャガーとランドローバー、それぞれのブランドを再定義するという明確な目標を掲げ、スピード感を持って前進していきます。

 ブランドは、感性に訴えかけるユニークなデザイン、いうなれば芸術作品のようなものです。すべてのモデルにコネクテッド・テクノロジーや責任ある素材を備えることで、オーナーシップの新たなスタンダードを確立します。私たちは、デザインによって新たなモダン・ラグジュアリーを再構築していくのです」

 EV化へのシフトやゼロエミッションへの取り組みが早急に迫られている世界の自動車メーカーのなかで、ジャガー・ランドローバーがどのようにして生き残りをかけていくか、今後に注目である。

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