ハリアーやスカイラインが新型コロナ対策に有効!? 車内をクリーンに保つ最新装備
走れば走るほど空気が浄化される「マイナスエミッション」を実現!?
室内をキレイに保つだけではなく、空気清浄機能まで備えるのが、トヨタ新型「MIRAI(ミライ)」です。
トヨタが世界初の量産型燃料電池車(FCV)として2014年に発売したミライは、水素の化学反応によって発電した電気でモーターを駆動してクルマを走らせるという仕組みを採用しています。
2020年12月に登場した現行モデルは2代目にあたり、「このクルマはいい、本当に欲しい」と思われる未来のプレミアムカーが開発時の目標。
水素を使用する燃料電池車であることを前提としながらも、その大きな目標を達成するためにほとんどゼロから再設計したといっても過言ではないほど、初代モデルとは別のクルマに進化しました。
新型ミライは、それまでの前輪駆動から後輪駆動になったことや4人乗りから5人乗りへ変更されたこと、航続距離は約850km(WLTCモード)の達成に加え、エモーショナルなスタイリングやハイレベルな運転支援システムなど、たくさんのトピックスがある先進的なモデルですが、なかでも注目したいのが空気清浄機能です。
ナノイーX発生装置が搭載されて室内がクリーンに保たれるだけでなく、発電のため走行時に空気を取り入れるという燃料電池車ならではの特徴を活かし、吸入した空気を綺麗にして排出する「空気清浄システム」を採用しています。
つまり、普通のクルマで排気ガスが出るように、ミライからは綺麗になった空気が出るということで、走れば走るほど大気(外気)が浄化されるのです。
トヨタはゼロエミッションの先をいく新概念「マイナスエミッション」と呼称していますが、環境に配慮した未来のプレミアムカーにふさわしい機能だといえます。
また、アメリカのEVメーカーであるテスラは、「モデルX」の空調システムに「生物兵器防衛モード」を備えました。
モデルXが採用するHEPA(High Efficiency Particulate Air Filter)フィルトレーションシステムは、病院や宇宙産業の空気濾過システムをヒントに開発され、花粉やバクテリア、汚染物をシャットアウト。
生物兵器防衛モードをオンにすると室内の気圧が上がり、空調システム以外からの外気の侵入が防がれ、室内は高機能なフィルターを通した空気だけで満たされます。
ちなみに、汚染レベル1000μg/m3という危険なほどの悪環境でおこなったテストでは、2分もしないうちに探知できないほど低いレベルまで下がったそうです。
モデルXは、自動運転「オートパイロット」や狭いスペースでも上に開閉できる「ファルコンウィングドア」を採用するなど個性的なピュアEVですが、その室内は手術室と同じレベルのクリーンな空気で車内が満たされているというわけです。
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2020年7月、パナソニックは「帯電微粒子水が新型コロナウイルスの抑制に効果がある」との実験結果を公表しました。帯電微粒子水は空気中の水に高電圧を加えると生成されるもので、つまりはナノイーの技術です。
一方のシャープも2020年9月に「プラズマクラスター」技術で空気中に浮遊する新型コロナウイルスの減少効果を実証したことを発表しました。
どちらも専用の機器で限られた環境下でおこなわれた実験結果のため、パナソニックは「今後、個別の商品でのウイルス抑制効果の実験を検討する」、シャープは「過度な期待は禁物」とコメントするなど、まだまだこれからの段階といえるでしょう。
しかしながら、なかなか先の見えない新型コロナ対策において、ひと筋の光明であることは間違いありません。クルマの車内での有効性は未知数ですが、試してみて損はないはずです。
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