改良版「マツダ3」スカイアクティブX僅か1年で質が大進化! エンジンフィール向上は誰でも分かるレベルに
マツダは2020年11月19日に「マツダ3」の商品改良を実施しました(一部モデルは2021年1月から2月にかけて発売)。パワーユニットの制御やサスペンション関係など、細やかな変更が中心だといいますが、いったいどれほどの進化を遂げたのでしょうか。
180馬力から190馬力にパワーアップしたスカイアクティブX仕様
年次改良をおこなったマツダ「マツダ3」が好評だというので試乗してみました。今回の変更点はパワーユニットの制御関係を見直したことと、サスペンション関係の味付け変更。
パワーユニットについていえば、ハード面の変更はまったく無し。後述する通りすでに走っている車両も制御ECU(コンピューター)の上書きをするだけでバージョンアップします。
ということでエンジンから紹介してみましょう。今回、ディーゼルと圧縮着火スカイアクティブXのブラッシュアップをおこなっています。
まずスカイアクティブXから。改良の内容だけれど、より精密な燃焼制御をおこなうことにより最高出力を180馬力から190馬力に向上させている。
試乗してみると、最高出力の違いは明確に体感出来なかった。昔から人間の体感センサーは「20%だと誰でもわかる。5%なら基本的にわからない」といわれてきた。今回は5%なのでわからないほうが普通だと思う。
ただタイム計測すればハッキリ差は出ることだろう。さらにパワーアップして200馬力とか210馬力くらいになってくれば「おお! 速くなったね!」となります。
今回の変化は、パワーよりエンジンの質感です。初期型のスカイアクティブXは、おそらく「信頼を確保」することに注力したんだと思う。エンジンとしての気持ちよさや楽しさを持っていなかった。
くぐもった燃焼音だし、たまに雑音も入ってくる。標準のエンジンより70万円高いお金を出して買う気になどなれないレベル。高く評価する人もいたけれど、商品的な魅力は低かった。
年次改良により高回転域の燃焼音が良質となり、雑音も入ってこなくなっています。わずか1年でここまで改良してきたんだから、開発陣は凄く頑張ったことだろう。10馬力の向上についちゃ体感出来ないけれど、エンジンフィールの向上は誰にでもわかるレベル。
ただ絶対的なエンジンフィールが「いいね!」かといえば、そうでもない。トヨタ「RAV4」などに搭載される2リッター4気筒のエンジンフィールのほうがいいし、スバル「レヴォーグ」の177馬力にトルク感で負けている。
改良の結果、「厳しい評価だったエンジンが平均レベルになった」と思えばいいだろう。しかも変速段数が6速だったりするなど、ハンデはそのまんま。安ければいいけれど、70万円高いとなれば「う~ん」です。
そんなにマツダが嫌いなら、マツダ車の記事なんか書かなきゃいいのに。マツダに記事で国沢の名前を見ただけで、どうやってけなすんだろうとしか、思えない。