なぜ軽トラの荷台で仕事? ダイハツと妙高市等が軽トラオフィスを展開する訳とは
新潟県妙高市とダイハツ、NTTドコモ、青山社中は、連携して軽トラックに搭載可能なワーケーションオフィス(モバイルワークステーション)の実証実験を一般利用者に向けて2021年1月12日に開始しました。実際に利用したユーザーからはどのような反響があったのでしょうか。
軽トラの荷台で仕事をするという選択肢…反響はいかに?
日本の仕事に欠かせない「軽トラ」ですが、近年ではピーク時の40万台強から20万台弱と、半分以下まで販売台数が落ち込んでいます。そうしたなかで、新たな仕事の活用法として、軽トラが注目されているようです。どのような使われ方をしているのでしょうか。
新潟県妙高市とダイハツ、NTTドコモ、青山社中は、連携して軽トラックに搭載可能なワーケーションオフィス(モバイルワークステーション)の実証実験を一般利用者に向けて2021年1月12日に開始しました。
これは、新型コロナウイルスによるテレワークの拡大や、政府の観光戦略実行推進会議で提唱されている観光市場の拡大といった近年の状況から、クルマに乗り、好きな観光地で、好きな時間に働くことができる、新しい働き方の有効性や課題を検証するものとされており、主に一般利用者に向けた貸し出しサービスとなっています。
公開されている利用イメージを見ると、軽トラックの荷台には開け閉めできるボックスがついており、なかには座席とテーブルが置かれていて、荷台でテレワークが可能な空間となっています。
実験期間は2021年3月末までとされ、冬期中のためスノースポーツ好きな人が対象とされています。
利用の際は「ニコニコレンタカー妙高高原店」で予約をおこなったのちに、店舗または妙高高原駅前で引き渡されます。
このワーケーションオフィスの取り組みについて、新潟県妙高市内の企画政策課の担当者は以下のように話します。
「この取り組みについて興味を持ってくれる人が増え、今のところIT関係の男性2名に先週末3日間貸出し、今週末にも貸出し予定1組入っており、大変反響をいただいています。
実際に利用された人からは『過ごしやすい』『仕事がしやすかった』『寒さ対策が取られていて思ったより寒くない』といった声が聞かれ、ほかにも『利用してみたい』といった問い合わせが複数寄せられています。
このトラックでは、wifiルーターもしっかりと完備されており、妙高市自体に初めて来る人も多いのでマップも用意していて、そのマップで案内している場所はすべてwifiルーターが機能すると実験済みなので、ネット環境には困ることはありません。
当初はトラック2台で実験をおこなう予定でしたが、現状追いついておらず1台のみの貸出しとなっています。
今回ニコニコレンタカーを通じて実験をおこなっているため、今後の事業拡大については、各地域のレンタカー会社との連携がとれるかどうかによって変わってくると思います。
現状実験の課題として挙がっているのは、利用した人の声をもとに、快適さや利便性、障害点の洗い出しをおこない、より使いやすさを向上させることです。
また、当初は妙高市のゲレンデで楽しむ利用者を想定していましたが、さらにほかの活用事例を考え、多くの利用者を増やしていきたいと考えています」
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新型コロナウイルス感染症の蔓延によって新しい働き方が提唱されているなかで、軽トラックも「ワーケーションオフィス」という新しい使い方が始まっています。
今後、日本全国においてワーケーションが普及することで、観光地域の誘客促進や地域産業の活性化など、地方部の社会課題の解決に繋がることが期待されます。
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