まるで遊園地のアトラクション!? 岡山県道にある素掘りのトンネルとは
岡山県道300号(宇治下原線)にある素掘りのトンネルが、迫力がありすぎると話題となっています。いったいどのような、トンネルなのでしょうか。
天然の鍾乳洞を利用した手掘りのトンネル
岡山県高梁市を走る県道300号に、大迫力のトンネルがあると、SNS上で話題となっています。
いったいどんなトンネルなのでしょうか。
投稿された写真を見てみると、そこに映っているのは岩がむき出しの、トンネルというより洞窟です。
しかし、この洞窟のような穴は「羽山第二隧道」と呼ばれるれっきとしたトンネルで、サイズは全長32m全幅3m、高さ制限は2.5mとなっています。
ちなみに、このトンネルは大正8年に工事が始まり、大正10年に開通したものだそう。一般的にトンネルの掘削工事などに使用されていた、珪藻土ダイナマイトが日本に輸入されたのが明治11年のため、ダイナマイトでのトンネル掘削工事が主流となっているなかで、このトンネルは手で掘られた貴重な存在。中国地方の国道や県道に残る、最後の素掘りトンネルでもあるそうです。
実際に羽山第二隧道を利用した@kumayama_kumaoさんは次のように話します。
「細い県道を進んでいくと突如現れる、高さ20mはある巨岩の威容にまず圧倒されます。
岩の上部の巨大なオーバーハングは、通常の道路上では見ることのない大きさで、トンネル入口も岩の裂け目にしか見えず、真っ暗なため果たしてとおってもいいものか躊躇しましたが、気分はもはや探検隊でした。
内部は完全素掘りで、染み出した水で濡れているので、衣服が触れると泥だらけになりますのでご注意を。トンネルの前後にはミニバンだと屋根すれすれなオーバーハングや、羽山第一隧道などもあり、このトンネルに到達するまでの道中も、なかなか迫力のある道でした」
同じく、実際にトンネルを利用した@xr_mt09さんは、その時の感想を「荒々しい素掘りのトンネルや迫り出した岩肌の続く道で秘境感たっぷり。冒険心をくすぐる、とても面白い道でした。トンネルの脇には洞窟があるそうで、入らなかったのがものすごく心残りです」と振り返ります。
ほかにも、「岡山にすごい隧道があることを知り、旅行ついでで立ち寄りました。そそり立つ岩壁の真下をとおるように掘られた素掘りの隧道は、他に類を見ない隧道で、初めて見るとそのスケールに圧倒されます」(@matsueki40さん)。
「トンネルのなかは暗くて狭かったです。外から見ると大きな岩の下にトンネルがあり、すごく迫力がありました。途中の道も岩を削ったような場所があり、狭い道でしたが楽しかったです」(@tirol_r25)などの感想が挙げられています。
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写真を見ているだけでワクワク感がこみ上げてくる、まるで遊園地のアトラクションのような羽山第二隧道ですが、安全面に問題はないのでしょうか。
羽山第二隧道を管理する岡山県に聞いてみたところ、「5年ごとにきちんと定期点検をしていることに加え、普段からパトロールもおこなっているので、現状、安全面に問題はありません。
ただ、周辺の道路を含め、落石がたびたび起こる場所なので、必要に応じて通行止めなどの対処をおこなうこともあると思います」との回答でした。
また、トンネルをとおった感想のなかでも触れられているように、トンネル北側の入り口には穴小屋(棲龍洞)という鍾乳洞の入り口もあるそうですが、観光向けではないため、内部に入るには懐中電灯が必須となります。
素掘りのトンネルとはすごい!
ここ、是非、行ってみたい♬www