見た目を重視したキワモノばかり? 超個性的な2ドア/3ドア車5選
海外にもあったユニークすぎるクーペとは!?
●ルノー「ウインド」
ルノーはFFコンパクトカーの2代目「トゥインゴ」をベースした派生モデルとして、オープン2シーターモデルの「ウインド」を2010年に発売。日本にも2011年に正規輸入されました。
外観は全体的に丸みを帯びた独特なフォルムが印象的ですが、特徴的だったのがルーフの開閉機構です。
ルーフ自体はメタルトップになっており、一般的なクーペカブリオレのように屋根が折り畳まれつつトランクルームに格納される構造ではなく、ウインドの場合はトランクリッドが後方に向かって開くと、ルーフが電動で180度ほど回転して格納されるというものでした。
このギミックは高価で複雑な機構を必要とせず、トランクの容量も影響が少ないというアイデアから採用されたと考えられ、日本での価格も255万円(消費税込)からと比較的安価に設定されていました。
しかし、日本仕様は左ハンドルの5速MTのみだったことから、販売的には成功したとはいえず、発売からわずか2年で販売を終了。本国でも2013年に一代限りで消滅しています。
●ミニ「ミニクーペ」
1959年に誕生したBMC「ミニ」は、コンパクトカーの概念を変え、世界中のメーカーに影響を与えた不朽の名作です。
しかし、英国ローバーグループの経営悪化により、ミニは2000年に生産を終了。その後2001年に、ローバーグループを買収したBMWから「ニューミニ」が発売されました。
ニューミニはオールドミニをオマージュしたデザインと、まるでゴーカートのようなシャープな走りを継承したことで、世界的に大ヒットを記録し、2006年に登場した2代目では、レギュラーモデルである3ドアハッチバック以外にも、さまざまなボディタイプを展開することで、多様化するニーズに対応。
オープンモデルの「コンバーチブル」、ステーションワゴンの「クラブマン」、SUVタイプ「クロスオーバー」に加え、2011年には5番目のモデル、「クーペ」が登場しました。
クーペのボディは3ドアハッチバックをベースに、キャビン部分を一新。リアセクションはなだらかに傾斜するクーペスタイルとなり、全高が低く抑えられたルーフに合わせてフロントウインドウの角度を寝かせるなど、かなり凝ったつくりになっています。
内装は基本的に3ドアハッチバックと同様の意匠ですが2シーター化されており、後部座席部分はすべて荷室です。
グレードは「クーパー」、「クーパーS」、チューニングモデルの「JCW(ジョン・クーパー・ワークス)」が設定され、クーペらしくスポーティさを強調。
ミニクーペはクイックなハンドリングとハイパワーなエンジンを搭載したFFスポーツカーという位置付けでしたが、人気となることはなく、3代目には継承されませんでした。
※ ※ ※
2020年11月に、スバル新型「BRZ」(北米仕様)が発表され、大いに話題となりました。2021年の秋には発売を予定し、おそらく同時期にトヨタ「86」も新型が登場すると目されています。
しかし、このクラスの2ドアクーペは風前の灯という状況で、今後も車種が増えることは期待できません。
日本よりもクーペの需要が高かったアメリカでも、比較的安価なモデルといえばBRZ/86以外では、いまやホンダ「シビッククーペ」くらいという状況です。
時代によってユーザーニーズが変化することは避けられないため、安価な2ドアクーペの激減はある意味仕方のないことなのかもしれません。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。