600万円でフェラーリ泥沼生活! 「412」は本当にリーズナブルなV12モデルなのか!?
枯淡の境地、フェラーリ「412」とは
フェラーリ365GT/4 2+2は、400GT/400オートマチック、400iを経て、1985年に最終発展型として「412」に進化する。
排出ガス規制への対応も一応の終結を見たのだろう、この412からは再びパワー志向が明確になり、フロントには5リッターに排気量を拡大した、最高出力340psのV型12気筒エンジンが搭載された。
ちなみに車名の412は「4リッターの12気筒」ではなく、伝統的な気筒あたりの排気量を示す数字となっている。
●1986 フェラーリ「412」
内装の豪華さもさらにレベルアップしており、現在でもこの412を探すフェラリスタが多いのは、それもまた理由のひとつとなっている。
リアシートはさすがにゆったりと長距離ドライブを楽しむというほどの快適性を持つには至らないが、それでも短距離のドライブならば、ある程度はくつろいだ姿勢で移動の時間を楽しめる。
機構面では、新たにABSが標準装備化されたことなどが大きな話題だ。
0ー100km/h加速は6.7秒。最高速は240km/hに達したというから、運動性能に不満はない。
車両に付属されていた記録簿によると、この412は1986年5月にヴェネツィアでファースト・オーナーに販売された後、エレガントな水色のボディカラーに再塗装されたという。
最新の公式記録サービスは、3万4012km時のもの。さらに2020年には7000ポンド(邦貨換算約98万円)をかけてメンテナンスに費やされたという。
RMサザビーズのロンドン・オークションでの落札価格は4万1800ポンド(邦貨換算約585万円)。
現在、12気筒フェラーリを手に入れるには、この世代のモデルが一番の近道といえるのかもしれない。しかし、そのためにはもちろん、よい個体を見極める目が必要なことは確かだ。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。