不人気で地味な存在が大逆転!? いまなら超絶目立つ激レア車5選
新車で発売されたときは不人気となってしまいましたが、それゆえ販売台数が少なく、歳月を経てレアな存在になったクルマが存在します。今回は、そうしたクルマのなかから、いま乗ったら目立ちそうな5車種を紹介します。
時代のニーズに合わなかったのが不人気の原因?
毎年、さまざまな新型車が登場しますが、メーカーやジャンル、クラスが違ったとしても、すべてのクルマにかけられる想いは同じで、どのクルマも好調なセールスを期待されながら、発売へとたどり着くものです。
しかし、大ヒットとなる車種もあれば、まるで鳴かず飛ばずのモデルもあり、なかには販売台数が少なすぎて一般的な販売サイクルといわれる4年を待たずして消滅してしまうクルマも存在します。
いわゆる「不人気車」ということになりますが、生産終了からある程度の歳月を経ると、その生産台数の少なさから「レアなクルマ」として逆に注目を浴びることもあります。
今回は、いまとなっては激レアとなり、目立ち度の高いクルマを5台紹介します。
●日産「NXクーペ」
1990年に「サニーRZ-1」と「エクサ」を統合する形で登場した3ドアハッチバッククーペが日産「NXクーペ」です。
米・カリフォルニアの日産デザインインターナショナルが手掛けたスタイリングは、コンパクトサイズながら1989年にデビューした「180SX」や「フェアレディZ」を彷彿させるスポーティなスタイルが特徴です。
NXクーペには、エクサやフェアレディZ譲りのTバールーフが設定されていたのも魅力のひとつで、左右のルーフパネルを取り外すことで簡単にオープンエアを楽しめます。
搭載されるエンジンはすべて直列4気筒で、1.5リッターのSOHCと、1.6リッターおよび1.8リッターのDOHCをラインナップ。
メカニズム的なトピックはこれといってなかったものの、ソツなくまとめられたFFクーペでした。
新車時価格も120万円から200万円とリーズナブルで若者に支持されそうでしたが、残念ながらバブル末期の上級志向、スポーツ志向にマッチせず。
1994年の生産終了までに約1万5000台程度を販売しただけで、それから四半世紀を過ぎたいまでは、中古車検索サイトで探しても1台あるかないかの激レアカーとなりました。
●トヨタ「キャバリエ」
日米の貿易摩擦緩和を目的に、1996年より米GM社のシボレー「キャバリエ」をトヨタが輸入・販売したという一風変わったクルマです。
とはいえ、米国仕様そのままではなく、右ハンドル化や日本の法規に適合させるなど細かな改良が施され、エンブレムも「トヨタ」へと変更。
輸入車というよりは、OEM供給を受けたバッジエンジニアリング車というのが正確なところです。
ボディは2ドアクーペと4ドアセダンの2種。アメリカ製とはいえ全長4595mm×全幅1735mm×全高1395mm(セダン)と国産ミドルクラス並みのサイズで、150馬力の2.4リッター直列4気筒DOHCエンジンも国産同クラスの標準的なスペック。
当時は「日本車キラー」と呼ばれる小振りなアメリカ車がちょっとしたブームでしたが、日本で「日本車のようなクルマ」に乗る理由が見出せないと販売は低迷。
トヨタの強力な販売力をもってしても約5年の販売期間で3万5000台強しか販売することができませんでした。
現在、キャバリエの中古車を見かけることもほぼなく、かなりレアな存在です。ちなみに、同じく日本車キラーといわれた「サターン」やクライスラー「ネオン」も中古車はほとんど存在しません。
●スズキ「X-90」
スポーツカーのような2ドア2シーターのキャビンに、クロカン四駆に採用される強靭なラダーフレームと副変速機付きのパートタイム4WDの組み合わせ、オープンエアを手軽に楽しめる脱着式のグラスルーフを装備するなど、クルマ好きの夢を詰め込んだようなクルマが、スズキ「X-90」です。
各国のモーターショーで展示したコンセプトカーが好評だったことを受けて1995年に市販化。
X-90は全長3710mm×全幅1695mm×全高1550mmという使い勝手の良いサイズのクロスオーバー車で、1.6リッター直列4気筒の扱いやすいエンジンを搭載していました。
しかし、2シーターであることやお世辞にもスタイリッシュといえないこと、そして結果的にどっちつかずで中途半端なキャラクターになってしまったことからセールスは低迷。
販売台数は1400台にも満たず、X-90は3年強の販売期間をもって生産終了となりました。
ここまで新車販売台数が少ないと最初からレアものの扱いを受けるため、意外にも中古車の現存率は高めです。
むしろ数万台売れた不人気車より多く、X-90は中古車検索サイトには常に5台程度が掲載されています。
NXクーぺ(黄色)に乗っていました。総合的にはイイ車でしたが視認性は良く無く雨の日は怖かったし、Tバールーフから雨漏りはしましたね。最後は貰い事故で短命でした。