タイヤの空気圧不足で燃費が悪化!? 冬こそ小まめに空気圧をチェックすべき理由とは
気温が低下する冬に気を付けたいのが、「タイヤの空気圧」です。タイヤの空気圧が低下すると、どんなデメリットがあるのでしょうか。
なぜタイヤの空気圧低下で燃費が悪化する?
冬になると、クルマのメンテナンスは手を抜きがちになるものです。
寒さゆえ、洗車の頻度も下がり、細かい部分のケアも後回しになってしまいますが、気温が下がる冬だからこそ、小マメにチェックしたいのが「タイヤの空気圧」です。
タイヤのなかは空気で満たされていますが、時間の経過とともに少しずつ自然に空気が抜けていきます。
この現象に加え、冬は気温が下がることで気圧も下がり、空気の体積が縮むことから、タイヤの空気圧が低くなりがちなのです。
タイヤの空気圧が足りないとどうなるのでしょうか。空気圧不足によるデメリットについて、タイヤ専門店の店長T氏に話を聞いてみました。
「タイヤの空気圧(内圧)が低下することで起こりうるデメリットは、まずタイヤのたわみが増えて転がり抵抗も増えるため、燃費が悪化することです。
走行中のタイヤはクルマの荷重が常にかかっているため、『たわむ→元の形状に戻る』を繰り返しながら回転しています。
空気圧が低いとその戻るエネルギーを熱として浪費してしまうので、結果として推進力を逃してしまい、燃費が悪化するのです。
次に考えられるのが『偏摩耗』です。たわみなどで変形した状態で使用を続けていると、接地面の荷重に偏り(かたより)が生じることでグリップ力が低下し、一部のみ摩耗が進むことがあります。荷重のかかった箇所は発熱量も増えるため、損傷もしやすくなるのです」
偏摩耗という言葉を聞いたことがある人も多いと思いますが、タイヤが正常に機能していないためにグリップなどにもバラツキが生じ、挙動も不安定になることもあるといいます。
また、「コード」と呼ばれるタイヤ内部のプライやベルトなどを形成する繊維や金属の糸が、段差に乗り上げた場合に切れる可能性が高まるそうです。
ではタイヤの空気圧が低いのはデメリットばかりなのでしょうか。
「オフロード走行などでは、適正よりも空気圧を低くすることで、泥道などグリップ力が低い路面でタイヤの接地面を増やす手法があります。
これを応用して悪路などでスタックした場合、一時的にタイヤの空気圧を下げて接地面を増やして脱出を試みることもできますが、あくまで緊急事態のみです。
一般道を走行する場合は、適正な空気圧のほうが乗り心地もいいと思います」(タイヤ店店長T氏)
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