クーペからセダンへ大変身!? 全面刷新でコンセプトまで激変したクルマ5選
いまでは“小さな高級車”なコンパクトカーとは?
●マツダ「デミオ/マツダ2」
1996年8月に登場した「デミオ」(海外名:マツダ121)は、全高を一般的な立体駐車場に入るぎりぎりのサイズである1550mmまで高くし、コンパクトカーとしては頭上空間に余裕を持たせた5ドアのコンパクトカーでした。
ルーフにはルーフレールが備わり、コンパクトカーでありながらワゴン的な要素もあって、人気モデルとなりました。
2002年8月から発売された2代目デミオ(海外名:マツダ2)は、ルーフレールはなくなったものの、広くて実用的なコンパクトカーというコンセプトを継承しながら2007年6月まで生産されました。
ところが、2007年7月に登場した3代目デミオは、これまでのコンセプトを覆すような、フロント2席に重きを置いた軽量コンパクトなモデルになりました。割り切ったおかげで軽量なため、燃費性能もよいのが特徴でした。
2014年9月から発売された4代目デミオは、ガソリンモデルに加え、クラスでは珍しい1.5リッター直列4気筒クリーンディーゼルを搭載し、さらに先代よりも全長が160mmに拡大され、ホイールベースも80mm拡大。
インテリアも質感の高いマツダ車共通の“魂動デザイン”を採用するなど小さな高級車のようなモデルになり、2019年からマツダ2に車名変更して現在に至っています。
手頃な価格で室内広いコンパクトカーから、小型・軽量なコンパクトカー、そして小さな高級車とコンセプトが時代に合わせて進化しているといえるでしょう。
●スバル「インプレッサ」
「インプレッサ」は、「レオーネ」の後継モデルとして登場した「レガシィ」が上級モデルに移行したため、その穴を埋めるために1992年にスバルが発売したモデルです。初代のボディタイプは多彩で、コンパクトな5ナンバーセダンとスポーツワゴン、クーペがラインナップされていました。
WRCに参戦するための2リッター水平対向4気筒ターボエンジンを搭載したWRXグレードがセダン、ワゴン、クーペに設定され、通常モデルもあるものの、ハイスペックなモデルが注目され人気を博しました。
2000年8月に登場した2代目もほぼ同様のコンセプトで登場。セダンのWRXがクルマ好きからの注目を集めました。
ところが、2007年に登場した3代目からは大きく変化します。まずスポーツワゴンに代わり、先代にない5ドアハッチバックが登場、セダンは1年近く遅れて「インプレッサアネシス」として加えられました。
その後、スポーツモデルの5ドアハッチバックの「WRX STI」がインプレッサから独立して登場し、後にクロスオーバーモデル「インプレッサXV」も「XV」として独立しました。
そして、2016年10月から発売を開始した5代目は、5ドアハッチバックの「スポーツ」と、セダンの「G4」となっています。
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伝統的なロングセラーモデルといえば、トヨタの「クラウン」が挙げられますが、クラウンでさえセダン不況には太刀打ちできず、一部報道では次期モデルはセダンではなくなるとも報じられています。
コンセプトを完全に踏襲することの難しさがわかります。
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