停止距離は1.7倍!? 夏タイヤでの雪道走行は絶対NG! 凍結路ではまさかの100m超え!?

2020年も残り10日となり、冬の寒さも厳しさを増しています。雪道での運転にはスタッドレスタイヤが欠かせませんが、もし雪道を未装着で走行するとどうなってしまうのでしょうか。

凍結路でのノーマルタイヤの制動距離は100mの大台を突破!?

 2020年も残りわずかとなり、冬の寒さも増してきています。積雪する地域でのクルマの移動に欠かせないのがスタッドレスタイヤですが、もし雪道を未装着で走行するとどうなってしまうのでしょうか。

冬の運転で注意すべきこととは
冬の運転で注意すべきこととは

 JAFは2017年にノーマルタイヤ(夏タイヤ)やスタッドレスタイヤを含む6種のタイヤ(すべて新品)を用いて、雪道(圧雪路)と凍結路(氷盤路)での制動距離実験をおこないました。

 テストは、時速40kmから急ブレーキを踏んで停止した位置を測定。

 結果、雪道でのノーマルタイヤの制動距離は29.9mで、スタッドレスタイヤの17.3mに対して約1.7倍という結果となり、スタッドレスタイヤを使用しないことの危険性が改めて明らかになりました。

 ちなみにほかのタイヤでの雪道の例を見ると、オールシーズンタイヤでは22.7mという結果となっています。

 また凍結路での制動距離は、スタッドレスタイヤの78.5mに対し、ノーマルタイヤは105.4mという結果に。オールシーズンタイヤでも101.1mの制動距離を記録しました。

 凍結路では、いずれのタイヤも雪道より制動距離が大きく伸びていることから、JAFは「日中に積もった雪が溶けたり、雨が降った後や冷え込みが強くなる日没後に凍結する場合もあります。凍結が予想される場合は、いずれのタイヤであっても慎重な運転をお願いします」と呼びかけています。

 それではここで、スタッドレスタイヤに関するクイズです。

 タイヤには使用限度を表す「スリップサイン」というものが設置されていますが、スタッドレスタイヤにはスリップサイン以外に、冬用タイヤとしての使用限度を示すサインが現れます。これを何と呼ぶでしょうか。

【1】スタッドレスサイン

【2】ウィンターリミット

【3】プラットホーム

※ ※ ※

 正解は、【3】の「プラットホーム」です。

 一般的にスタッドレスタイヤは溝の深さが50%以上摩耗していると本来の性能を発揮できなくなるといわれており、プラットホームは摩耗レベルが50%の深さまで到達したことを示すサインとなります。

 オールシーズンタイヤにもプラットホームはついており、このサインが見えたら冬用タイヤとしての使用はしないようにしましょう。

 一方、スリップサインは溝の残りが1.6mmであることを示しており、路面状況に関わらずグリップ力が確保できない状態であるほか、車検にも通りません。

※クイズの出典元:くるまマイスター検定

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