BMW初代M3は2.3Lでも900万円! エムスリーはまだまだ価格上昇中!!

オリジナル状態はさらに高額に!!

 オリジナルコンディションのE30型M3の落札価格はいかがなものであろうか。ここで紹介する2台目のM3は、純粋なロード仕様の1992年式のE30型M3である。

●1992 BMW「M3」

完璧なるオリジナルコンディションの2.3リッター、レーシングパターンのE30M3は、約910万円で落札。スポエボよりもエンジンのフィーリングがよいとされる2.3リッターモデルは、今後さらに見直されるかもしれない(C)SILVERSTONE AUCTIONS
完璧なるオリジナルコンディションの2.3リッター、レーシングパターンのE30M3は、約910万円で落札。スポエボよりもエンジンのフィーリングがよいとされる2.3リッターモデルは、今後さらに見直されるかもしれない(C)SILVERSTONE AUCTIONS

 走行距離は5万4643マイル(約8万7500km)だが、年式を考えると過走行とはいえない距離だ。BMW認定のボディショップによって、ドアやボンネット、エンジンなどをすべて降ろしての全塗装がおこなわれているため、外装の状態は素晴らしくいいものとなっている。

 インテリアに関しても、ダッシュボードや計器類、ペダルなどすべてがオリジナルのままで、傷もない状態だ。液晶表示も奇跡的といっていいほど、完璧な状態だ。

 シフトパターンは、人気のある手前が1速となるレーシングパターン。シートは当時のファブリックだが、擦れもなくフロント・リア共に美しい状態だ。ホイールも純正品がセットされている。

 落札価格は、6万5250ポンド(邦貨換算約910万円)。数年前、日本から海外へE30型M3スポーツエボリューションが流出したが、そのときスポーツエボリューションは1000万円の値がついたという。しかし、今回英国で落札されたのは、スポーツエボリューションではなく、あくまでも2.3リッターのE30型M3。オリジナルコンディション、そしてレーシングパターンのE30型M3は、今後ますます値があがりそうだ。

●1989 BMW「M3 グループA FIAレースカー」

グループA仕様のレースカー、しかも現在でもメンテナンスが行き届いている個体だと、非常に高額で売買されるようだ(C)SILVERSTONE AUCTIONS
グループA仕様のレースカー、しかも現在でもメンテナンスが行き届いている個体だと、非常に高額で売買されるようだ(C)SILVERSTONE AUCTIONS

 3台目は正真正銘のグループAのレーシングカーだ。

 シャシナンバー1165のこのレーシングカーは、BMWのディーラーであるゴッドフリー・ホールがドイツ本国から手に入れ、顧客に販売したものである。BTCC(英国ツーリングカー選手権)で2シーズンを闘い、その後下位のシリーズに参戦していたが、1994年に初代オーナーから売却され、駆動系をBMWワークスのパーツに交換。さらにオーナーが変わった後、2.5リッターのDTM用エンジンに換装されている。

 現在の状態は、FIAグループAのヒストリックツーリングカー規定に従ったものとなっていて、2027年末まで使用可能となっている。エンジンは5レースごとにバルブクリアランスとシリンダーの圧縮圧力が点検・調整を受けており、トランスミッションやLSDもリフレッシュされている。

 さらにスペアパーツとして、18インチのホイールが2セット、ファイナルギア比の違うデフが2セット、ミッション内部のギア、ブレーキローターなどが付属している。

 まさにレースをしたい人にピッタリなこのE30型M3は、オークションでは流札となっていたが、20万1250ポンド(邦貨換算約2800万円)のプライスで継続販売されていた。その後売買が成立したようである。

【画像】三車三様のE30M3を見比べる!(52枚)

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