今年は早めに冬支度を! 最新スタッドレスタイヤの特徴とは
北海道では早くも初雪が観測されるこの季節、これからやってくる冬に向けて早めにおこないたいのが、スタッドレスタイヤへの履き替えだ。今シーズンも各タイヤメーカーから最新のスタッドレスタイヤが登場している。それらの特徴はなにか。
今シーズンは3メーカーから登場した最新スタッドレスタイヤ
毎年この季節は、初雪の頼りが届くころだ。2020年も11月4日に札幌や旭川で初雪を観測した。これから東北地方の山間部などでも降りはじめていく。
この冬シーズンは、およそ10年ぶりにラニーニャ現象が強い勢力で発達する可能性があり、全国的に寒い冬になることが予想されている。
安心・安全のウインタードライブのため、早めにサマータイヤからスタッドレスタイヤに交換したいところ。今シーズンも各社から最新スタッドレスタイヤが登場している。
ここ数年、春・夏・秋のドライ・ウエット路面や、冬のスノー路面を走行でき、1年中履き替えが不要という「オールシーズンタイヤ」も各タイヤメーカーから登場しているが、それでもスタッドレスタイヤと比べると、全体の販売本数は10分の1にも達していない。日本では「夏はサマータイヤ、冬になったらスタッドレスタイヤに履き替える」という自動車ユーザーが圧倒的に多いようだ。
スタッドレスタイヤは、ツルツルの氷路面である「アイスバーン」で、いかに短い距離で止まることができるかということを最重点課題として開発がおこなわれてきた。
日本のタイヤメーカーの場合、最新のスタッドレスタイヤは「プレミアムスタッドレス」、従来のスタッドレスタイヤは「スタンダードスタッドレス」として、価格差をつけて販売しているが、最新スタッドレスタイヤは必ず、従来モデルよりもアイス制動性能を向上させている。
とくに札幌や旭川など、降雪地域の大都市圏に住む人ならば、アイス制動性能の大切さを知っているはずだ。それを考えれば、スタッドレスタイヤは最新モデルを選ぶほうがいい。
地球温暖化の影響か、降雪地域でも10年前と比べて雪が少なくなった場所も増えている。またインフラの発達で、高速道路や国道では真冬でもドライやウエットの路面が多くなってきている。
そうした日本の冬の路面を分析しながら開発されているのが、最新スタッドレスタイヤだ。今シーズン登場した3メーカーの最新モデルも、それぞれに特徴を持っている。
●TOYO TIRES「OBSERVE GIZ2」(トーヨータイヤ オブザーブ ギズツー)
2020年7月14日に発表された、「変わらない安心感、路面環境に対応した新世代スタッドレス」を商品コンセプトとして開発されたTOYO TIRESの最新スタッドレスタイヤが、「OVSERVE GIZ2(オブザーブ ギズツー)」だ。この新商品から長年使われてきた「GARIT(ガリット)」の名称が消えている。
新コンパウンドには吸水をおこなう「NEO吸水カーボニックセル」、ひっかき効果のある「クルミ殻」に加え、従来品よりもさらに柔らかい「持続性密着ゲル」により、アイス性能を大幅にアップ。アイス制動性は従来品の「オブザーブ ガリット GIZ」比で約8%短縮している。
さらにシリカを増量し、グリップポリマーを配合したコンパウンドで高いウエットグリップ性能を実現。また低温でもゴムを柔らかくし、高いアイス/スノー性能を実現している。ウエット制動性能は従来品比で約18%短縮している。
トレッドパターンは「3本主溝非対称」の新パターンを採用。3本主溝化をおこない、幅方向に大きい横溝を多数配置することでアイス/スノートラクションに効果を発揮する。
また両側バットレス部には多方向のエッジ効果により轍路での走行性を向上する「バットレスエッジ」、センターブロックにはサイプのとじ込みを防ぎ除水/エッジ効果を発揮する「吸着3Dサイプ」、両側メディエイトブロックには「3連ブロック」、両側ショルダーブロックには「バイティングエッジ」アウト側センターブロックには「コンビネーションブロック」を配置。すべてが新しいスタッドレスタイヤとして生まれ変わった。
また従来の接地圧最適効果に加え、除水効果やエッジ効果を向上した「吸着3Dサイプ」を採用。またロングライフ性能も同時に向上させているのも特徴だ。
TOYO TIRES「OBSERVE GIZ2」
トーヨータイヤ オブザーブ ギズツー
発売日:2020年8月1日
13インチから18インチ 40シリーズから80シリーズ
全23サイズ 価格:オープン
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